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【シンフォギアXD】LOST SONG編 第3章の感想

第4章が公開されるので第3章の感想です。

概要

アナザー装者いらない

はじめに

LOST SONG編第3章は、今までのイベントで出てきたアナザー装者たちが勢ぞろいするところが大きな見どころのひとつとなっている。なっているのだが、残念ながら全く面白くない展開となってしまっている。

なぜ面白くないのか。理由は簡単で、その展開を行うにあたって必要な要素が酷く欠けているからである。通常、物語の展開には十分な事前準備が必要であり、その前振り要素からプレイヤーはある一定の展開を期待することになる。そして、その期待に応えてくれるものを出されたときに、面白い、と感じるわけだ。LOST SONG編はその前振りが不十分であり、そのため面白くないものとなってしまっている。

というわけで、アナザー装者を中心にLOST SONG編のダメだった点を指摘していく。

全員集合展開におけるふたつの類型

全員集合展開というものがある。キャラクターがなんらかの出来事により一堂に会するやつだ。この展開に沿う物語の類型と、そのための前振りは次のふたつとなる。

ひとつは、今まで会ってきたキャラクターが、強大な敵に挑む主人公に手を貸すために集う展開である。「お前たちの旅は無駄ではなかった」というやつだ。この場合、当然だが主人公と集まってくるキャラクターは既に出会ってなければならない。既に築いた友情で相手に打ち勝つことが期待されるからだ。

もうひとつは、集まったキャラクター同士が全くの初見、烏合の衆という展開である。これはひとつの展開というよりも、物語の始まりである。この場合、主人公たちは物語を通じて互いに成長していき、その中で築いた友情で相手に打ち勝つことが期待される。どこかで強大な敵の正体が開示され、それを倒すためにみんなの心をひとつにするのが、典型的な前振りとなるだろうか。

どちらの物語も王道である。しかしLOST SONG編第3章のダメな点は、前振りが不足しているためにこのどちらの物語にも持っていけないという点にある。

積み重ねた過去も積み重ねる未来も無く

並行世界の響が第3章以前に会ったことのあるアナザー装者はいない(アナザーきりしらとの出会いは第3章中)。このためアナザー装者との間に友情は存在せず、このままでは敵に打ち勝つことはできない。

ではこれから親密になっていけばいい、という考えも、次の第4章で完結するという告知で打ち消される。友情を固く結ぶ時間が遺されていないのだ。

結果、並行世界の響はゆるゆるな絆でテスラに殴りこむことになる。不安しかない。それに負けるテスラの株も下がるので全方面にいいところがない。

何らかの路線変更によりこのような形になってしまったかも知れないけれど、自分は「やれないことはやらない方がいい」と考えているので、このような問題を起こすくらいならアナザー装者全員集合展開は没にしたほうがよかったと思う。運営がアナザー装者を売り込みたいにしても、だったらまずは彼女らが活躍するイベントを何度か作るべきだろう。信じがたいが、彼女らの出番はLOST SONG編でやっと2回目に過ぎない。

自分としては、助けに来るのは本編世界の響だけで十分だったように思う。彼女が並行世界の響を助けることに違和感はない。並行世界の自分だし、一度殴り合ったし、本編世界の響について我々はよく知っているし、なにより同じ女を愛した女である。若干画面が寂しくなっても、こちらの方が展開としては自然ではないだろうか。

(一応、アナザー装者たちがテスラたちを積極的に殺しに行くので響ズがそれを止める(アナザー装者は戦友ではないので響ズの意を汲んでくれない)展開もあり得るけど、やること多すぎるし無いなと思う。)

おわりに

LOST SONG編は「それやる前にやらなきゃいけないことあっただろ」と言いたくなる展開が多くてイマイチ燃え滾らない。アナザー装者は各人オリジナルの歌を持っていないのに、「みんな個性的な歌を歌っているのでアンドロイド切歌にパワーが集まらない」って話を作るとか。並行世界の響もオリジナルの歌がないので、LOST SONG編って題名なのに失う歌がそもそも存在しないとか。

ともかくLOST SONG編はこのまま終わりそうなので、テスラたちはしょーもない雑魚軍団だったということにして、次のXDクエストに期待を込めようと思う。


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