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追録:はっきり「嫌い」と確信した日

突然かかってきた、彼からの電話

今朝、突然彼から電話がかかってきました。

連絡先なんて消していたので、誰だか分からず出てしまいました。


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「もしもし、俺だけど。覚えてる??」

パニックになり、過呼吸が起きました。

「え、もしもし?誰かわかってる?笑」

…うん。

「今どうしてるの?なんか、大丈夫?」

今は結婚してる。

「そっか。俺の彼女が元カノのこと気にしててさ。5年も一緒にいたのに、そんなぷっつり未練もなく縁が切れてるのかって疑ってて。」

そうなんだ。

「お前には、ずっと謝りたいと思っててさ。いつも優しくしてくれたのに、ちゃんと向き合わなくて、ひどいことたくさんして。」

…DVのこと?

「まあ、うん。今、だから大丈夫かなと思って。」

結婚したから大丈夫。

「そっか。色々と話したいことがあるんだけど、それならもう話したりしないほうがいいかな?」

うん。

「そうなんだ。色々してくれたのに、いきなり一方的に縁切っちゃったからさ。あれから1年くらい経つから、どうしてるかなって。今の彼女ともあんまりうまくいってなくって。お前がどれだけ優しくて、気にかけてくれてたかわかったのに、本当ひどいことしちゃったなって。でももう、連絡とかはしないほうがいいんだよね?」

うん。

「そっか。色々言いたかったけどな。」

色々って?

「いや、話したくないなら大丈夫。仕事は順調?」

今は休んでる。

「そうなんだ。でもお前は頭も良くてコミュ力もあるから、きっと復帰してうまくやっていけるよ。」

うん。

「じゃあ、幸せにね。これで最後の電話にするね。それじゃ。」

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彼は幸せに過ごしているわけではなかった

彼はなぜ突然電話をしてきたのでしょう?

私はまず、この記事を読んだのだろうと思いました。

そして以前の過ちを謝罪し自分はもう無害であると装った上で、私に会う口実を作りまた暴力を振る算段なのだろうと思いました。

電話を切ってすぐ主人に話しました。

しかし話をしていくうちに、もし記事を知っていたなら、絶対に会う口実を作ると決めて連絡をしてきたのなら、こんなにすぐ引くはずはないという考えに行き着きました。


きっと彼は、私と同じく洗脳が解けていない、言うなれば「永遠のハネムーン期」のまま足踏みしているのだろうと思いました。

ハネムーン期の彼なら、電話越しにDVを認めたものの、「ちょっとひっぱたいてしまった」くらいの認識だと思います。

そして今の彼女がおそらく私の主人と同じく正常な判断力の持ち主で、彼の異常さに気づいたのでしょう。

それで上手くいかず、私へ連絡してきた。私との生活を、自分の罪を忘れた上でとても良いものだったと思い返していたのかもしれません。


つまり、彼は幸せに過ごしているわけではなかった。

反対に私は、いま本当の幸せを手に入れている。

これを知ることができて、本当によかったです。

彼はのうのうと生きているわけではなかった。

そして彼の今の彼女はどうやら正常な人のようなので、もしまたDVをするようなことがあれば、おそらく彼女は警察にすぐ連絡し、きっと次こそ逮捕できるでしょう。



おまけ:はっきり「嫌い」と確信した日

彼から電話があったこと、最近の私は彼の記憶をどんどん忘れていっていること、様々なことが重なりパニックになりました。

私は彼が好きだったのか?

それを確かめるために、私は彼と過ごした昔の家や周りの店を見に行きました。自分がそこで何を感じるか知りたかったことと、失われた記憶が戻り正常な頭に戻るかもしれないと考えたからです。


結果、記憶は大して戻りませんでした。

しかし、一緒に歩いた道、駅、家、それらを見たときに、吐き気がしたのです。

「私はあいつが嫌いだ。」

今までに感じたことのない憎しみや苛立ちが、噴火したように溢れ出てきました。

主人にそれを伝えると、「今まではっきり嫌いと言ったことはなかった」と言われました。

その事実にも驚きましたが、確かに私は彼に今まで「好きではない」「どうでもいい」「人生を壊された」などという感情は持っていましたが、はっきりと「嫌い」だと認識したのは今日が初めてのことだったかもしれません。


ある意味、今日電話がかかってきてよかったのかもしれません。

彼は幸せではなかった。

私は彼が嫌いである。

私はいま本当の幸せを手に入れている。

この3点がわかったことで、なんだかスッキリしたのです。

洗脳が解けたときとは違う、また別の、新しい人生が始まった気がしました。

今までは頭のどこかで「自分を苦しめた奴が普通の生活を送っているなんて」と思っていました。

もうそんなこと考えなくてよかったのです。

そして、失われた記憶もどうでもよくなったのです。

心に残っていた恐怖心もなくなりました。もし今後彼にばったり会うことがあれば、私は怖気付くことなく思い切りぶん殴るだろうと確信しています。


私は、いまの主人と、本当の愛を育み幸せな生活を送っていく。

彼は今もまだ5年前のまま足踏みをしている。

もう彼にとらわれることなく、前に進んでいくのみです。


私は、私の真の人生を、これから主人と一緒に生きていきます。

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