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文章能力を飛躍的に向上させ、読者を共感させる秘訣

ブログ記事を書く際に必要な文章の書き方、読者を共感させる方法について自分の経験を元にまとめています。具体的なテクニックや方法論ではなく、これを意識して書くと良い、というあくまで自身の経験則です。

この前、子供と一緒にディズニー映画の「モアナと伝説の海」をDVDで見ました。
映画を見ていると、モアナが荒波を乗り越えて大海原に漕ぎだすシーンにすごく勇気を貰い、感動しました。モアナは村の人を救うという大きな目標を掲げて、誰もが無理だと言う難題に果敢にチャレンジします。

ブロガーの端くれとして、この感動をすぐにブログに書こう!と思って、いざPCを開いてみると、何も書けません…。


私は、いくら考えても、調べても「人が感動するというメカニズム」を説明することもできないし、頭で論理立てて理解することができないのです。


この経験を通して、いくらブログを書いていようが、「感動する経験を他者に伝える術」を自分が全く持っていないことに気付くことができました。


敏感な人、心を溶け合わせるように人と交流したことがある方なら無意識に理解していることだと思うのですが、人が人に伝えることができる情報は、どんな表現手段を使ったとしてもごくごく限られています。

例えば、ネットで色々メールのやり取りをして、その人のことが結構分かったつもりでも、いざ実際に会ってみると、与えられる情報量の大きな差に驚きます。

直接会って話をしていると、身振り手振り、表情から話し方、物の扱い方、全身から醸し出す空気感、全てから「その人」という莫大な情報が発せられています。人は無意識化で「言語化できない」莫大な情報を感知しています。


人を感動させる音楽を作る人は、人がどういった旋律を聞くと感動するのか、何となく、感覚的に知っているのだと思います。
しかし、それを「テキストで記述し、論理的に説明せよ」と言ってもほぼ確実に不可能です。言葉にして話すにしても、かなり漠然とした内容になることは間違いないでしょう。
文字にする、言葉にする、という時点、つまりは「情報を発信する時点」で、情報量は限りなく少なくなるはずだからです。

では、どうすれば、自分の思いや感覚を読者にできるだけ多く届けることができるのでしょうか?


コツは、「自分から発信できる情報は少ないと知り、初めから諦めてしまうこと」です。そして、”読者の持っている情報を引き出す言葉を選ぶ”こと。


情報発信において、自分はあくまで引き立て役。

読者の力を借りましょう。

松尾芭蕉の俳句「古池や 蛙飛び込む 水の音」は、非常に濃度が高く、少ない言葉で、多くの情報を読み手に伝えます。これは、読み手の頭の中のイメージを引き出す言葉を選んでいるからです。この中には、”書き手”という存在が全く存在しません。


一般的には、教科書のようにかっちりとした情報を具体的に書き記すと情報量が増えると思ってしまいがちですが、実は、具体的ではなく、漠然とした内容で、言葉にできないような言葉を伝えようとしている文章の方が、読み手に与える情報量は多いのではないでしょうか。


前者が一方的に情報を書き手から読み手に与えることを前提としている(この時点で与えられる情報はかなり限られてしまう)のに対して、後者は読み手の情報(無意識下の)を”引き出すための情報”を与えるので、読者の持っている情報を利用することができ、総合的な情報量は格段に後者の方が高くなります。また、読者は自分の心に立ち返って情報を確認するはずなので、共感も得やすいのです。


自分から発信する情報はいくら頑張っても大したことは伝えられません。

ここでも、情報発信をする際の鉄則のルール、”読者目線が大切”ということです。
「読み手のすでに持っている莫大な情報を上手く引き出す言葉で物事を伝える」これが文章能力を格段に向上させる秘訣です。

個人レベルでの新しい情報発信のカタチを模索しています。もし発信している情報に少しでも価値を感じたらサポートをお願いします。今後の活動資金とさせて頂きます。