分析班と関わってきて / Gコーチ 中村鮎人


謹んで申し上げます 行く年を惜しみながら新しい年に希望を馳せるこの頃。

中村鮎人です。

今回は
「分析と関わってきて」
と言うテーマで少し話させていただこうかなと思います。


みなさんのチームにとって
「分析」ってどういう立場でどんな工夫がされているでしょうか。


もしこの質問に、胸を張って
「私のチームの分析は素晴らしいです!理由はこれこれこうで、こうだからです!」って答えられるチームはいくつあるでしょうか。


おそらく少ないんじゃないかと思います。
むしろ分析という独立した班が存在するチームはあまり無いと思います。


恥ずかしながら、
私の母校、国士舘大学は分析という班はありませんでした。

あるのは、表の数字のみ。
表の数字とは、
ショットを何本打ったか、何本セーブしたか、何回パスキャッチミスしたかなどの結果を数値化したもの。


正直そんな環境で4年間やってきた私は、データに対して関係があるのはセーブ率だけだし、その結果だけで満足してました。


しかもそのセーブ率も
母数でいくらでも見え方は変わるという考えだったので、
大して興味もありませんでした。

強いていうなら、セーブ率が良かった時の数値を自慢するための証拠ぐらい。


私のラストシーズン5試合平均の
セーブ率は78%。
内、3試合は、100%。

ただ、蓋を開けて見ると
60分の中で打たれたのが2.3本というような試合もありました。


元々自分の中のテーマとして
打たせない守り方を掲げていたので
結果的には満足していましたが、
あまりその数値に対して、深掘りをしようとか、改善を図ろうという意識はなく引退しました。


数ヶ月後、
武蔵のゴーリーコーチに就きました。


コーチに就くにあたって
大学によって様々な色や文化があることは前提認識としてあり、
武蔵というチームが好きだったので
なんら問題ないと思っていました。


そんな私が1番苦労し、衝突したものがあります。


「分析班」です。

武蔵の分析班というのは、
表の数字はもちろんのこと、そこから読み取れる課題だけでなく、裏にある原因やネックになっているものを論理的に導き出し、チームに影響力を持って発言する。
こんなイメージです。

つまり、
過去の私の背景からわかるように
数字に興味なんてないし、
数字で語られるのは性に合わないし
1番避けて通りたかった班でした。


余計な馴れ初めはまた今度ということで
分析班に対して意識が変わった瞬間をお話しします。

特別大会2試合目 
vs立教戦に向けたゴーリーの選出を
分析班のスタッフと話していた時でした。

既に中央に敗北を期し、
あとがない中での大事なメンバー選出で、私は直近でのセーブの調子をはじめ、立教はショットが多く来ることを予想し、セーブの後のフィールド参加能力などを元に当時4年の中山を選ぼうとしていました。

ここで分析班の登場です。


中山の選出理由を強く後押ししてくれる分析班ならではの視点で意見を言ってくれました。

中山のセーブの強みと、相手のショットの傾向や特徴が合致しているということを伝えられ、中山を選ぶ以外選択肢が無くなりました。

*どんな分析をしていたのかは過去の投稿をみてくださーい


一見、簡単そうに見えますが、
ものすごい時間と労力をかけて
自チーム、相手チームの分析をしたおかげで初めて見ることのできた分析結果でした。

私、分析班共に中山の選出で話を進め、スタメン出場。

見事、8-2での勝利でした。
また、この試合のセーブ率は80%。


試合が終わって、考えた時に
もし俺が中山でない他の誰かを立教戦に選んでいたらこの結果でなく、
違う未来があったんだと思いました。


ここで大事なのは、
誰を選ぶかではありません。
分析班と共に協力し、
数字としての揺るぎない事実を受け止め、次に進むことです。


同じ試合は2度とありません。
同じスコアでも中身は別物で、得られる数値も全く異なります。

じゃあ、なぜ変わってくるのか。
その日の調子や、グラウンドの状態、メンタル、クロスを編み変えたばっか、怪我をしている、などなど理由はたくさんあります。

そんな中でも安定的に目標達成していかなければ勝てない現状を理解し、分析班を始め色んな角度からの意見を取り込み、実行していくことが大事だなと思いました。


まだまだ数値理解には乏しい私ですが、
分析班の皆さん。
何卒よろしくお願い致します。


あ、
あくまで俺は感覚派だからね。


最後に、、、
😔これから分析班を立ち上げたいけど何をすればいいのかわからない!
😫いまいち影響力が出ない!
😖プレーヤーの数値に対する関心が上がらない!
などなどのお悩みを抱えている大学さん!
質問や教えてほしい情報などありましたら、コメントやライングループで募集しておりますので是非お声をお寄せください!


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



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