2019年の振り返り

ついこの間だったような気もするフランスからの完全帰国、それからもう5年も経ってしまったことに少し驚いているのだけれども、演奏もしつつ指導もしつつ音楽家として生き残れているのは幸運だなと思う。

ありがたいことにリサイタルをもっとやってくれとかCDを作ってくれと言われることが増えてきている。CDは作りたいですね。前々から言っていることだけれども室内楽のシリーズもやっていきたい。

個人的に印象深かった演奏会をいくつかあげると、まずは5月の成田くんとのデュオ。何年かぶりにコンチェルトの伴奏をピアノで人前で弾くということをして、お客さんからの評判もとても良かったし、あのコンサートがきっかけで新しい友人が増えて文化的な刺激が自分の人生に増えたことも良かった。

9月に行った山形の天徳寺でのレクチャーと演奏。普段クラシック音楽を聴かないような人々に対してどのように自分たちの音楽をやるのかということを考える機会になった。ちょうどこの時期は耳がおかしくなり始めていて、人前で演奏出来るということの有り難みを改めて噛み締めながら弾いていた。その後、耳の方は快復したので、今は元気です。

11月の自分のソロリサイタルは本当にたくさんの方にご来場頂いて、青春時代から付き合いのあるラフマニノフのソナタを10年越しくらいにホールで弾いたこともあって自分にとっては印象深い舞台だった。これからもなるべく弾き続けたいしきっとやめられないなあと。

今年の最後の演奏、菅谷さんとのデュオは、初めての歌手とのコンサートだった。歌はいい。人間は本当にいい楽器だなと思うし、言葉が介在する音楽も日頃一人で弾いているときには存在しないものなので、表現について考えることが増えて興味深い体験だった。

面白く思ってもらえるだろうと信じることをやっていくので、皆さんにこれからも自分の演奏を聴き続けてもらいたいなと思っている次第です。

来年のコンサートの予告を少しだけすると、ギターとのデュオ、ヴァイオリンとのデュオ、ソロリサイタル、編曲ものだけのコンサートなどがあります。またお知らせします。

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