終幕


自分が稽古場日記を書くのはこれが最後なので、あまり口にしなかったであろう本音でも書き連ねてから去ろうかね。



①卒業公演
卒業公演の動画、ご覧いただけましたでしょうか。思うように対面演劇ができない中で、同期や後輩と必死に作り上げた作品です。お手隙の際に見ていただけるととても嬉しいです。そして、「2×××年から愛をこめて」という作品が在ったことを少しでも記憶の片隅に残していただければと。

約2年間、引退公演がうてなかったことをずっと悔やんでいました。だから、最後にみんなで作品づくりができて嬉しかった。
対面でやりたいと企画の段階では言っていましたが、それ以上に「同期たちと公演をうつこと」が自分にとっては大事でした。それが叶った今、積もりに積もった未練だとか怨念だとかは綺麗さっぱりなくなりました。成仏しました。そう、一言でいうと報われたのです。ハッピーエンドです。
改めて、最後にみんなで演劇ができて良かった。



②演劇
高校時代に、かつて友達だった人に連れられて小劇場に行ったのが全ての始まりです。舞台上で輝く役者さん、画面越しではなく同じ空間に観客と役者がいることの新鮮さ。さらに照明と音響が合わさって生まれる没入感。それらに惹かれて、演劇を始めようと決心しました。

いやあ、すごく楽しかった。もちろん大変なことやつらいことの方が多いけれども、それを乗り越えた先にある喜びや達成感は、何物にも代えがたいぐらい尊い。これから先、ふとした瞬間に思い出しては楽しかったと思うんだろうね。

演劇は続けません。少なくとも、今後役者をやることは一切ありません。
でも、演劇が大好きです。関わる形は違えど、これからは観る側としてたくさんの作品に触れていきたいです。

演劇に出会って良かったと心の底から思っています。ここまで演劇への愛が深まったのは部員のみんなのおかげです。あと、演劇と出会うきっかけを作ってくれた彼女のおかげでもあります。何せ、彼女との縁がなかったら演劇に触れることは絶対になかったからね。密かに感謝しています。
(仮称田代さん、小劇場に連れて行ってくれてありがとね。性格がとても悪いので連呼するね。田代さん。公演、観にきてくれてありがとね。差し入れもありがとね。田代さん。)



③同期と先輩と後輩
先輩。
頼りになる。とても頼りになる。部活動でもプライベートでも頼りきり。
ここまで親密になれた先輩たちは、過去に一人もいません。そもそも自分が部活動とプライベートを切り離して考える派閥だったので、中高では部活動以外での関わりを持とうとしませんでした。だからげきけんはかなり特別です。
一緒にお出かけしたり、遊んだりするのってめちゃくちゃ楽しいですね。これからもたくさん遊んでください。でも、自分から遊びに誘うのはとても苦手です。いずれ克服しますが、誘ってもらえると大喜びします。


後輩。
基本的にどの環境でも自分が一番下で、常にわがまま言い放題・好き勝手し放題で育ってきたから、最初は後輩とどう関わればいいのか本当に分からなかった。みんなのように引っ張ったり、周りを見たりすることもできないし。
でもいざ後輩ができるとすごい可愛いし、可愛がりたくなっちゃうし、絡みに行きたくなっちゃうし、甘やかしたくなっちゃう。
その実、後輩に何かを残したり、何かをしてあげたりできた自信はないです。だけど、これでさよならではないと思うので、何かしらの形で応援したいなあ。
これから先の活動がどうなるかは分からないけれども、どうか存分に演劇を楽しめますように。


同期。
友達というより仲間。もちろんいい意味で。
いちばん迷惑をかけた。迷惑かけっぱなしだった。ごめんなさいと最後までありがとうが混在しています。
部活動でいつも一緒にいたから、これから先あまり会えなくなるのはとても寂しい。たまにみんなでご飯を食べに行きたいなあ。今度は全員揃っておいしい馬肉を食べたいと思ってます。つまり何が言いたいかって、同期への愛がカンストしてますよっていう事。4年間一緒だったんだもの。そりゃあ愛が爆発しても仕方がない。最近BIGLOVEを強調していたのはそれが理由です。これからもよろしくね。


④おわりに
そこそこ秘密主義なので、あまり胸中は明かしてきませんでした。実際、3〜5年の付き合いがあってやっと殆どを晒け出せるレベルです。それだけ人との関わりが下手くそな人間です。

恩返しには程遠いですが、精一杯の気持ちとして思っていることをバカ正直に書き連ねました。それをしようと思えるくらい、演劇研究部の皆々様にはたいへんお世話になりました。心より御礼申し上げます。



同期、後輩、先輩。
演劇研究部としての4年間。

その全てに𝓑𝓘𝓖𝓛𝓞𝓥𝓔を。


ざまち

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