見出し画像

20240322 イベン父ちゃん北

本noteでは、僭越ながらイベン父ちゃん北の所感を述べさせていただく。

イベン父ちゃん北とは、TBSラジオ制作で、真空ジェシカさん主催のラジオイベント。そのなかで秘蔵は、札幌吉本からゲストとして呼ばれた。

そして、「ベストジャンゴ対決」ならびに、漫才を披露させていただいた。

ベストジャンゴ対決

まず、「ベストジャンゴ対決」から振り返る。
「ベストジャンゴ対決」のルールはシンプルで、僕VSラジオメンバーで、どっちのチームがジャンゴお気に入りの一発ギャグを開発できるのか、というものである。ただし、「こ」から始まる一発ギャグのお題だけ渡して、あとは、ジャンゴの表現力にお任せするという縛りもついている。

実は、僕はこのような遊びを高校時代からジャンゴ君とずっと行っていた。北海道にあるルスツリゾートに一緒に泊まりに行った時も、遊園地そっちのけで、朝5時まで、50音の一発ギャグを作り続けたこともある。なんなら、高校時代にジャンゴ君と何かで泊まる機会があれば、常にギャグを即興で作る遊びをしていた。

その中でつかんだ、「ジャンゴ君にお題を振るときに大切な」コツがある。
「意図を持たせず、解釈の幅を持たせる」
ことだ。

僕の経験に裏打ちされた洞察としては、ジャンゴ君は、ギャグ出題者の意図をくみ取ることよりも、野放しの状態からの即興性に長けている。
ゆえに、ギャグ自体に意味を持たせるよりも、カオスなお題をジャンゴが精いっぱい表現する方が面白い、と考えていた。

今回、ベストジャンゴを受賞したギャグ。
トムブラウンの布川さんによる
「琴似(ことに)でうんこすることに」

意味しかない。
ダジャレだし。
オチもすでについている。

完全敗北。

あの青春の大事な時間をささげたギャグ育成はなんだったのか。
ダジャレでよかったのだ。
言葉遊びという基本を忘れていた。
変革をおそれれば、待つのは衰退のみ。ローマ帝国にそう学んだのではないか。
秘蔵の一発ギャグ、変えていきます。

加えて、ガクさんの鶴の一声により、僕もお題をいただいて一発ギャグをすることになった。
(余談であるが、「鶴(カク)」という漢字を、「隺゛鳥」とかけば、「ガク(さん)」と読めるため、「隺゛鳥の一声」と書けば、「ガクさんの鶴の一声」という表現を短縮できるというライフハックもある)

初めて人生でしっかりギャグをやらせていただいたが、ギャグとは不思議なものである。短い言葉と動きで、人を笑わせる。究極的な表現の発露である。
古代ギリシャでは、「弁論」の技術が重視され、「弁論術」の巧みさが優位な地位を築くために不可欠だった。その中でも特に、重きが置かれたのが、「レトリック」の強度である。
「レトリック」とは、「そのメッセージを受け取るものに納得感を与える表現」のことだ。

コンビニ各社の広告を見るとわかりやすい。
「セブン、イレブン、いい気分」
「あなたとコンビにファミリマート」

短い文章で、受信者の体にすっと入る言葉、これがレトリックである。
現代、レトリックの一つの到達点が「ギャグ」なのだ。
僕はギャグをやらせていただいている間に、こう思った。
「古代ギリシャが目指していた言葉の頂はここだったのだ」と。
「アリストテレス、キケロ、ありがとう」と。


漫才

会場だった道新ホールは、およそ600人ほどが入るキャパで、大きなイベントでよく使用される。大きなお笑いイベントも幾度も開かれており、お笑いを始める前から、足繫く通った場所であった。
そんな場所で、芸を披露できる機会に恵まれるとは。真空ジェシカさんには感謝しかない。

個人的にツボだったのは、出囃子だった。
今までされたことなレベルでの、派手でエンタメ感満載の演出。
大画面に「秘蔵」の写真と文字が移り、赤い閃光が会場を貫く。
大音量の音楽が流れ、秘蔵登場。
豪華すぎる。

こんな一年目のちっぽけ漫才師にはもったいない出囃子の演出。
普段、カラオケの無料の水にしがみついて生活している二人に、こんな大舞台を用意していただいたことが、なんだかおかしくなってしまい、ツボだった。
こんな演出をしていただいたのだから、僕たちもできることをやる。
舞台袖でそう思いながら、横のジャンゴ君を見ると、日焼け止めを塗って顔が真っ白だった。許せない。


打ち上げ

出演者の皆様と、裏方の皆様と、ジンギスカンを食べさせていただいた。
僕の卓には、トムブラウンのお二人、川北さん、コロネケンの渋谷さんとエレファントかさ増しさんがいらっしゃった。

みなさんとてもやさしく、「肉は自分たちで焼くから大丈夫だよ」とおっしゃっていただいたが、そこは一年目。しっかり、肉奉行をさせていただいた。張り切りながら、肉を移動させる作業に没頭していると、普通に渋谷さんのジーンズの上にお肉を落とした。すいません。

トムブラウンさんとは、昔の札幌吉本の話をさせていただき、布川さんと作家の安斉さんとご飯に行く機会も今後作っていくことになった。最高です。
川北さんとは、応援団の話で盛り上がった。その様子は、ラジオ父ちゃん151回の中で語られているので、ぜひお耳をお貸しください。

あと、トムブラウンさんがわざと川北さんの隣で、食事中にはふさわしくない悲しい話をされて、川北さんが「飯がまずくなる」といいながらご飯を食べる瞬間も多々あったのも、念のため共有する。


終わり

まだまだ書くことはたくさんあるが、ひとまずここで。
去年の9/2に(それこそ)琴似のコンカリーニョで開催された「真空ジェシカさんありがとう」に引き続き、またもや共演の機会をいただけたのは、身に余る光栄だった。
まさか去年のその段階では、イベン父ちゃんに出演できるとは夢にも思わなかった。
真空ジェシカさん、トムブラウンさん、トンツカタン森本さん、ママタルトさん、コロネケンさん、TBSラジオの皆様、本当にありがとうございました。引き続き、秘蔵をよろしくお願いします。

ご来場の皆様、配信をご覧になった皆様、この度はありがとうございました!札幌吉本もライブたくさんやっていますので、ぜひぜひお越しください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?