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生ゴミ

かなり深夜なので今日はピンクな要素が入った話を書こうと思う。

僕らが小学生の時が丁度VHSからDVD移行し始めた時期で家にはリビングにはビデオデッキ、母親の寝室にはDVDプレーヤーがあった。 

僕が小5の頃だと思う。
家の近くのビデオ屋が閉店セールでVHSがかなり安く売られているらしく、餃子の満洲で夕食を食べ終えた僕ら家族はそのビデオ屋に向かった。

でもやっぱり閉店間近だから僕が目を輝かすようなDVDは一切置いてなかった。母親もそんな様子だった。しかし父親に目をやると、結構な量のVHSを両手で抱え込んでた。仕事してないのに。家にいる時間を余り物VHSで埋めようと思ったのか?カッコ悪い。

家に帰って父親が何を買ったのか見てみると
全部が.....





ホラー映画だった。

流石にAVではないか
幾ら書斎に無数の星新一短編小説とビートルズのギターコード進行表集の隣に堂々とコンビニエロ本を置いてる父親でもそんなことはしないようだ。

なんで全部ホラー映画なんだよとは思ったがちょっと気になって一個一個見てみると、一つ
「生ゴミ」というホラー映画があった。
パッケージの後ろに目をやると、、、もうわかるよね?パンドラの箱を開けちゃったんだよね。

精一杯女性の裸だった。そんな盲点のつき方があるのかと思った。本当に....舐めやがって...

ただ僕も男である以上気にはなる。

次の日の学校帰り、母親が仕事でおらず、父親は公園に風景画を描きに行くと言い残し家を出てった。多分カッコつけだと思うけど

今しかない。僕は父親の部屋から「生ゴミ」を取り出し再生すると、もう開始5分でそういうシーンだった。ちょっと小学生には刺激が強すぎて20分くらいで観るのをやめた。ちょっと想像の範疇を超えすぎてた。

見てはいけないものを見てしまったような感覚に陥り2日間ぐらいブルブル震えながら生活をしていた。

僕が「生ゴミ」を観た3日後。

夜、塾から帰ってくると母親は自分の寝室でテレビドラマを観ながらうたた寝をしていた。
そして父親は...あろうことかリビングで無音の「生ゴミ」を観ていた。

しかも何食わぬ顔でナポリタンを食べながら観てるのだ。

イタリアの変態紳士じゃん。

ただ、その時の父親の背中がなんだか大きく感じた。あの時の父親はテセウスの船の佐野文吾みたいだった。

父親の背中とは仕事してる姿でも、家族を守ろうとする姿でもなく、堂々とリビングでエロ映画を見てる姿なのだと悟った。

僕の存在に気づくと父さんは気まずそうな顔で画面を指差しながら「なんかやってるね」
とだけ言った。

後々父親に聞くとパッケージを見てなかったらしく、本当にホラー映画を見ようと思ったら
いきなり衝撃映像が飛び込んで来たので、母親にバレないようにするにはどうするか策を練った結論が何食わぬ顔でナポリタンを食べながら観るだったらしい。

まぁそんな母親の本棚も司馬遼太郎の「龍馬が行く」の奥に岩井志麻子の官能小説を隠してることも僕は知っていた。これには本当に吐き気がした。

数年後、ネットで「生ゴミ」のレビューを見ると「濡れ場が多すぎて結局何を伝えたいのかが全くわからない」と批評が書かれていた。

最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。

直接的な表現はなるべく避けたつもりではありますが、これを読んで気分を害された方大変申し訳ございません。













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