ビリー・アイリッシュのシャツが怖い

らんむろである。

久々のnote復帰がこんなものとなってしまい、申し訳ない。実のところ復帰一発目の内容として下書きに眠っている記事は三つほどある。
しかしもう今はなによりこの話をしたい。

ビリー・アイリッシュのシャツを着ている人を、日に100人くらい見てめちゃくちゃ怖い。

ビリー・アイリッシュ。正直、存在は知っていたが曲はまともに聴いたことがなかった。なんならこの記事を書きながら、彼女(なのか?他人なのかもしれん、わからん)が白目をむいたジャケットのアルバムを聴いている。普通にかっこいいし、なんならどこかで聴いたことのある曲もちらほら……しかし、申し訳ないがいまは彼女の曲の話ではない。

ビリー・アイリッシュのシャツが怖い。
毎日どこでもエンカウントするから怖い。
なんならさっき行った銭湯で隣にいた人も着てた。めちゃくちゃ怖い。

もちろん、そのシャツを着ている人々をディスっているわけでもなんでもない。デザインもとてもクールで、目を引く。普通にカッコいい。目を引くからこそ、雑踏の中でも高々と主張するその存在を私が勝手に恐れているだけである。

私自身、音楽が好きである(いまさらビリー・アイリッシュを聴く奴がそれを自称していいのか、とは思うが)。好きなバンドのマーチも当たり前に買う。特に夏なぞ、シャツ一枚着ていれば事足りるのだ。自分の持つバンTをローテーションしていれば服には事欠かないとすら言える。かようにして、アジカンやS.Oやラスベガスなどのシャツを着て毎日すごしている。
しかしだ、しかし、自分と同じ柄の服はおろか、同じバンドの服やグッズを身につけている人と遭遇する機会は稀だ。ライブ会場を除けば、アジカンとラスベガス、それぞれ三回くらいあったかな?という程度だ。S.Oのシャツは普段遣いできないのか?いやそんなことはどうでもいい。
それくらいの確率なのだ。いくらビリー・アイリッシュ殿が全世界を風靡しているとはいえ、このような爆発的にして同時的な広がりなど有り得るであろうか?!……ノイローゼ気味になった私は白目をむきながら思ったのであった。

話を聴いたところ、どうやらビリー・アイリッシュのシャツはユニクロとのコラボらしい。どうりで!ああ!なるほど!それならもうしょうがねえよ。だって天下のユニクロだぜ。日本での普及率半端ねえユニクロだぜ。アパレルはユニクロ以外共倒れとか言われてるこの時代だぜ。そりゃあな〜〜。

それはそれとして超怖いんだよ!
電車で向かいに座る人の鞄にあの「花」のワッペンあって息止まるかと思ったんだよ!
なんだ!そんなにか!
みんなそんなに好きか!すげえよ!降参だよ!

……ともあれ、私の日頃の落ち着きのなさこそが、こうして勝手に悲劇を産んでいるだけなのだ、とも思う。

私は散歩を趣味としている。そこで大抵、オシャレな人を見つけてはニヤニヤしたり、なんだあの服最高にカッケエじゃん!などと驚愕したり、つまりは勝手にドン小西となるのもまた入れ子式の趣味である。

コロナ禍ではありつつも5月頃より随分人通りの増えた街を歩いていると、視界の隅にドえらい洒落たにーちゃんがいるではないか。蛍光色のナイキのシューズと三本線のスウェットに夢中になりながら彼を黒目だけで追うと、ああ、そう、もうおわかりであろう、ビリー・アイリッシュ!!!!!!!!紛うことなきビリー・アイリッシュのシャツ!!!!!!!!黒いやつ!!!!!!!かっこいいやつ!!!!!!!ンアアアアアアアアアーーーーーー!!!!!!!!!

bad guy...

以上です。