未来を実装する  要約

本書全体で語られていること

今の日本に必要なのはテクノロジーのイノベーションではなく「社会の変え方」のイノベーションではないか
UberやABNBなどの企業は新しいテクノロジーを社会実装したのではなく、テクノロジーが生み出す「新しい未来を実装した」

総論

デジタル技術と社会
全てのテクノロジーにはインストール(導入)期とデプロイメント(展開)期があり技術革新がS字カーブ型に普及していく。インストール期に期待から多くの投資が行われてインフラが施設され、デプロイメント期には社会で広く使われるようになり、その潜在的な価値が発揮される。その境にはバブルと恐慌がある。
過去の技術革新ではデプロイメント期が20〜30年続いたことから今後も10〜20年かけてデジタル技術が広がり更なる価値を生み出していくことが予想できる

業界構造の変化
・デジタル技術が規制領域に踏み込む(食料、建築、金融、ヘルスケア、エネルギー、宇宙など)
・デジタル技術自体が規制対象になる
・デジタル技術の事業と国際政治との関係性が深まる
・デジタル技術が業界再編を促すことで業法のアップデートが求められ政治が必要になる

公共が大きなビジネスになる
この数十年で新自由主義やニューパブリックマネジメントの台頭などで政府の機能が小さくなるにつれて、かつて行政が行っていたサービスを民間で請け負っていくようになってきた。

ビジネスと社会貢献を大きな規模で達成する
デジタル技術の規模拡大の容易性から社会貢献と営利活動そして規模の三つを兼ね備えたビジネスが可能になってきている。また、パーソナライズも可能なので一律配布のような対応ではなく個人にあったサービスも提供できるようになっている。

イシューからインパクトへ
現代は課題解決の手法が整ってきているが課題自体が少なくなってきている。そのため、必要になってくるのは「理想」である。課題とはそもそも理想と現実とのギャップのことなので、良い理想を提示することが重要。

テクノロジーの社会実装とはそのテクノロジーの力で社会を変える取り組みであるのと同時に、社会の仕組みを変えることによってテクノロジーが活用される社会を作る取り組みである
そのため社会を変える方法についてまとめる


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