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君生き観た。

観ました。

ネタバレ感想とか、考察感想とか、色々既に出し切られてると思うので、素人の創作好き兼音フェチとしてレビューしたいと存じます。


一言目の感想。

深いことを考えるな、見ろ、飛ぶぞ。

特に深いことを考えずに、深く考えられる、面白く楽しめる、そんな映画のエンタメ的アトモスフィアが全て詰まっている。
シリアスなシーンも軽妙なシーンも、ジブリあるあるのギャグムーブも盛り込まれて。駿ジブリのやりたかったこと、やってきたこと、ジブリ全部盛り。そんな感じだった。

二言目。

拗らせ・全力・ぶつかり稽古

駿が詰め込みたかった拗らせがジブリに旋回されて尋常じゃないエネルギーを途中放射することなく全部殴りつけてくる、それでいてオマージュ元の君生きの伝えたかったコペルくんの感情的アトモスフィアが全部、全部、しっかりと吸い込まれていた。

最後。

音響ってすげぇ。

兎にも角にも、音の素晴らしさ。音響は画作りに併せて至高の仕事だろうな、ってぐらい感じた音響の素晴らしさ。ゲスト声優が入った分、音響とのメリハリでいかにもリアルというか、良くも悪くもアニメらしくなく、映画として完成されているのはジブリらしい。それ以上に音のデザインが最初から最後まで描かれているのが素晴らしい。


音フェチとして最後までチョコたっぷりだったなって感じたのは

序盤の空襲と現在時間軸の静寂、その静寂からエンディングの音と時間の流れ方が最高。

何より、細部細部の音が心が引き込まれていくような感覚が本当に素晴らしい。

床を踏みしめる音、空間の音、風、波、キスの音、どれをとっても押し寄せる音の衝撃。ドルビーサウンドのぶつかり。

トップガンMが序盤とアクションの轟音シーンで最大瞬間風速を何度も浴びる映画なら、この映画は静寂と衝撃のメリハリが台風と一過の晴れ空のように引き波さざ波でやってくる強風。

下の世界での描写が少し物足りないと感じるぐらい、上の世界での音の攻撃で感覚が完全にマヒしたので、全体的な音の感想としては最初から最後までチョコたっぷりに詰まったトッポみたいな感じで収まっていたのが凄かった。


主人公を導くキャラが例の例で中身があれだったのも一周回って良かったよね。

それを助ける女性キャラもジブリらしい、駿の描く女って感じだった。

駿、しっかり拗らせてて親近感がわくというか、そこらへん安心するというか。それだけのエピソードを持つモノが描ける拗らせって感じで素晴らしい。


あとババァね。ババァ良かったよね。

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