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『なんでもいいよ~』ってやつ

子どもの頃、母から「今日何食べたい?」と聞かれ、即座に「何でもいい」と答えてたおれ。

自分に限らず、父も兄もそう答えるのみ。

答えが出ないまま、適当に母が作った何という料理かよー分からんものがテーブルに。


ある日、同じように聞かれて、同じように返してたら、
さすがに母もキレた。

その時おれが中学生で反抗期を迎えてるお年頃でもあったので、
そのキレっぷりにおれも反抗。

『突然言われても困るわ。ステーキって言っても作ることできねーだろ!』

みたいなことを言ってた記憶が…。

なんやかんや言い争って、母が作った料理名の分からないものがテーブルに並べられる。

今思えば、もちろん毎日作ってくれてる立場からしたら、
『何でもいいよ~』は1番困る返答であるのは分かってはいるけど、

でも、母が困るのと同じくらいにこっちも聞かれて困ってるから。

たまに無難なカレーとか言っても、材料がないとか言うこともなきにしろあらず。

友達と遊びに行くときも、
『この後、どこ行く~?』って聞いて、
『どこでもいいよ~』とか言うから
『んじゃ、カラオケ』と言ったら、
『いや、それは…』と言われる。

『そっか。それじゃあ…』と再び考えるフリしながら、
(じゃあお前が決めろよ!合わせてやるから)
と内心思ってしまう。

でも、全く同じことをおれもやってたりする。

大人になってから自炊もするようになって、
毎日何食べるか迷ってると、ふと母とのけんかのことを思い出す。

極力、『何でもいいよ~』は使わないようにしてるけど、
つい言ってしまうことはあるし、どうにかしないと。

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