シン・エヴァのネタバレ有り感想

以下、シン・エヴァンゲリオン劇場版のネタバレを含みます。

シンエヴァを鑑賞して、観た直後は素直に面白いと思った。
自分は特に、作品に含まれるメッセージを付属物程度にしか思っておらず、重要視していないので、とりあえず、映画のおかげでドーパミンがブシャブシャ出たのでOK程度の感想だった。

だが、色々な考察を読んで、頭の中のモヤモヤ、鑑賞後は忘れていた鑑賞中の違和感が言語化できた。

浅いのだ。

シンエヴァはまるで、「幸せな人が考えた不幸を、漠然とした心の闇で説得力があると見えるようにコーティングしたストーリーに、陳腐なメッセージを散りばめた作品」だった。

もちろん、庵野さんという人物から、「幸せな人が考えた不幸」ではないのは事実なんだろうけど、多分、庵野さん、幸せになっちゃったんだろうな〜って感じ。っていうか、うつ病にまでなったのに、幸せになったらその程度のメッセージしか残らなかったのか...

失語症から立ち直る方法は、結局支えてくれる周りの人、心を開いてくれる人という、人脈という名の強者性だし、それをあたかも「シンジがこころを開いたから立ち直れた」というように見せている。

っていうか、あんな急にキッパリと立ち直れるの? やけに回復早いな。人によるって言われたら終わりだけど。

シンエヴァで描かれた幸せは、どれも強者性で彩られた強者の考える幸せだし、もっとこう、弱者が弱者のままで何とかしがみつける、鈍くて、常人には理解し難くて、汚い幸せの形を描いてほしかった。

と、普段あんまりやらない「考察」っぽいことをしたうえでの感想なのでめちゃくちゃ漠然としてしまったけど、まあメッセージ性やテーマなんて何の生産性もないしどうでもいいのでこんなもんで。

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