東京都受動喫煙防止条例の先に
FBで某田端氏が絶賛してたページについつい釣られてしまったので、たまにはちゃんと考えることをしてみます。
「大西英男議員の事務所から受けた、
受動喫煙記事への抗議に対する回答」
https://diamond.jp/articles/-/170847?display=b
この記事に関しては、すごく読みやすくて、何か書く時もお手本になりそうだという感想です。
素直に驚いたのが、喫煙と飲食の関係に関してたばこ産業と利害関係のない論文がこんなに執筆されていること。正直これだけでもどれだけタバコが嫌われているのかがうかがえます。
どうなのと思うのは主張が強引なところとその主張をしておいての最後の結論。
(引用)
有権者から負託を受けたすべての国会議員が、「エビデンスに基づく政策形成」を推進し、受動喫煙規制について広く国民の利益となるような意思決定をしてくださることを心から期待します。
(引用終わり)
”「小規模飲食店の廃業の危機」にそもそも根拠はない”の段落で使ってるデータが明らかにミスリードで、「主な顧客である喫煙者」と外食理由の1位の「仕事で忙しく、なるべく簡単に済ませたい」層にこそ因果関係に根拠が認められない。
確かにランチが食べれるお店がどこも全店禁煙であれば別に店の売上はそこまで変わらないでしょうが、ここで想定されているのは、タバコ休憩のための喫茶店や、たばことセットで考えられる居酒屋、バーなのではないのか。
飲食店と言っても、スターバックスからラーメン屋、居酒屋から料亭、立ち飲み屋まで、様々なものがあります。
議論の中でやたらと飲食店が出てきますが、想定する飲食店が議論している人の中でバラバラな時点で議論になりません。そもそもの議論の材料となるべく資料が子供の前でタバコ吸ってるけど大丈夫、とか言ってる議員のブログですし、仕方がないっちゃないのですが。
この記事と、ついでに骨子案を読んで気になったのが、従業員のいない飲食店って本当に16%もあるのかという点。
本当に小さなカウンターだけのお店でも1人で回ってるとこはかなり珍しいと思うのですが。ちゃんと身内のお手伝いさんはカウントされてるのかが疑問です。
身近なところで考えると、昔バイトしてた京都の喫茶店は店閉めるのかなぁと思っています。お客さんは9割常連、うち8割方が喫煙者。店に来る目的はランチかタバコ休憩。
あと都内では結構タバコ休憩部屋的な店があって、客のほぼすべて(付き添いで来た人以外はみんな)喫煙者みたいなコーヒー屋さんとか何件か知ってますが、こういうところはどうするんでしょうね。
実際に屋内禁煙が広がったらこういった場所がただつぶれるのか、それとも普通のカフェになるのか、それとも新しい場所になるのか。それが気になります。
居酒屋、バーに関してはつぶれはせずともやり方がかなり変わっていくのかなぁと。居酒屋とかバーはタバコ臭いから行きたくないという人が私の周りに多いので、そういう人を気軽に誘えるようになるのは非常にうれしいです。実際そういう層さえしっかりと取り込めたら、むしろチャンスではと思っています。実際に分煙のこぎれいな居酒屋だと若い人でにぎわってますし、若者の居酒屋離れと言わずに自分の業界に関して見直すいいタイミングになるんじゃないかなぁと。
某串カツのチェーン店が禁煙にしたらしいですが、あそこはそもそも安くもおいしくもなくて禁煙だろうがなかろうが使う気にならないので、結局のところ集客できる魅力のあるお店であればいいという話。
あ、常連さんしかいないような小さな店はそもそも従業員じゃなくて業務委託にすればいいのか。アルバイトなしで家族でやってるとこならまぁなんとでもやりようはあるし。意外にざる・・・。