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【データ】笑わない男 川田将雅が笑う時

思ったよりも「遅い」と思った。
スプリンターズSの600m通過が「33.3」と表示された時である。
その時、川田将雅とママコチャがいるはずのポジションにいない。
少し探すと赤い帽子と肩が黄色の勝負服がすでにテイエムスパーダをかわし、逃げていたジャスパークローネの横にいた。
いくらなんでも「(仕掛け)速い」だろ、そして「外回しすぎ」だろ、と思った。
直線に入り、ママコチャと川田将雅は馬場の真ん中で抜け出しを図るが、ジャスパークローネが粘りに粘る。
そして中山の坂でようやくかわして先頭に立ったと思ったら内から控えていたマッドクールと坂井、そして外からはメイケイエールと池添に封じ込まれて手応えが怪しかったはずのナムラクレアと浜中が突っ込んできた。
ゴールの瞬間はママコチャとマッドクールで際どかったが、ママコチャと川田将雅が最後にもう一度差し返したところでゴールイン。
ゴールの瞬間は際どかったからなのか、普段から「笑わない」からなのか、川田将雅の表情から白い歯がこぼれ落ちることはなかった。
仕掛けが「早い」ことも外を「回しすぎ」たわけでもなく、川田将雅はいつもの表情で仕事で結果を残した。
一方で勝手に「早い」「回しすぎ」と感じながらも、終わってみれば馬券がほんの少しだけ浮いたからと白い歯をこぼしていた人間がいた。
川田将雅と同い年、昭和60年生まれの38歳筆者であった。
※データ対象期間:2020/1/1~2023/10/2

① 馬質で区切った分析

他の騎手の記事と同様に、人気馬については1~4番人気かつ3.0倍~6.9倍を条件に、人気薄については7~12番人気かつ15.0倍~99.9倍を条件にして分析してみた。
基本的には全頭平均を上回っている。
人気馬に関してはすべての項目が全頭平均を上回る優秀な数値である。
回収値は全頭平均を上回っているがそこまで高くないので、基本的には軸にするのが馬券上有効だろう。
人気薄はそこまでたくさん騎乗していないが、優秀な数値を残している。
舞台適性はこのあと分析する。

② 芝のレース

昨日制したスプリンターズSも含む短距離は、人気馬だとやや信頼を落とす。(昨日時点で知らなくてよかった。)
とはいえ、人気薄で穴を開けているので苦手というわけではないかもしれない。
特筆は芝1600~2000の重要な距離はすべての項目で全頭平均を上回っている。
人気馬の信頼が高く、馬券の中心としても最適のようだ。
単複では回収値が100を切るのでべた買いだとマイナスだが、この水準であれば馬を見極めて積極的に買える。
穴馬も回数は少ないが2度勝利に導いているので、騎乗があれば狙ってみたい。
さらに距離を延ばすと成績が落ちるが、長距離(2600~)の人気馬ではかなり安定している。
2100~2500については慎重にいきたい。

③ ダートのレース

ダートに関しては芝に比べるとイマイチ。
ダートの短距離こそしっかり人気に応えているが、回収率を見る限りやはり連系馬券の中心扱いで活かすのが良さそうだ。
マイル~2000も悪くはないが、短距離のほうが信頼できると覚えておきたい。

④ まとめ

今やトップジョッキーといっても過言ではない川田騎手。
人気馬を中心に騎乗しており、馬券的な活かし方はなかなか難しいところもあるが、以下を参考に川田の仕事ぷりをぜひ馬券に生かしてほしい。

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