【検証】ダミアンレーンVS吉田隼人

はじめに

今週末のヴィクトリアマイルだが、昨年の覇者であり今年も優勝候補の1頭である白毛のアイドルホース「ソダシ」の鞍上乗り替わりが発表された当時から物議をかもしている。(と私は感じている。)
昨年春はヴィクトリアマイルを制し、秋は未勝利に終わったとはいえ牡馬に交じってマイルCSで3着であれば、乗り替わるほどのひどい騎乗だったかといえば私はそうでもないと思っている。
そもそもこれまで阪神JF、桜花賞、そして昨年のヴィクトリアマイルとすでにGⅠ3勝を挙げているジョッキーを下ろす理由は私は知らない。
(一説によるとダミアンレーンをJRA騎手にするためのノーザン勢の策略というのを聞いたことがあるが、真実かどうかは知らない。)
私は騎手のケガや騎乗停止などの事情がない限り、特に強い馬には最高の相棒(騎手)が固定で乗っていてほしいと思っている(完全なる趣向です)だけに、シンプルに残念に思う。
しかし、競馬ファンであり馬券購入者であれば、その事実を冷静に受け止め、この乗り替わりがどう転ぶかを予想しなければならない。
そこで、いろいろな条件でダミアンレーン騎手と吉田隼人騎手と比較して今回の乗り替わりがどう出るかを検証してみた。

ダミアンレーンvs吉田隼人の有力馬騎乗時の成績比較

条件として、
・2020年以降
・単勝4番人気以内かつ単勝オッズ6.9倍以内
の馬に騎乗した際の成績を比較した。(これを以後有力馬と呼ぶ)

芝のレース

シンプルに芝のレースの場合の成績比較はこちら

一番上が全騎手のすべてまとめた場合の成績で、基準と考えて差し支えない。
単純に芝のレースではダミアンレーンが成績を上回っているのがわかる。
全騎手合計よりも上回っているので、優秀とみてよさそう。
対して吉田隼人は下回っているので、これだけ見るとダミアンレーンへの乗り替わりが吉と出そうではある。

芝の重賞競走

芝の重賞競走に絞った場合はこちら

ソダシの成績も含まれているが、重賞に絞ると吉田隼人は非常に優秀。
対してダミアンレーンは全騎手合計を下回り、厳しい状況なのがわかった。

芝のG1競走

ダミアンレーンの2着2回はサリオスの皐月賞とダービーのみで、厳しい成績となっている。(昨年のマイルCSのセリフォスは有力馬の条件に含まれず)
吉田隼人はソダシのおかげでさすがの成績。

芝のマイル

距離をマイルに絞るとどちらも優秀だが、吉田隼人のほうに軍配。
この距離では吉田隼人の方が得意な模様。

東京競馬場芝のレース

距離やクラス問わず東京競馬場のレースに絞るとダミアンレーンが圧倒。
しかし全騎手総合と大差ないので及第点程度か。
吉田隼人は分母が少ないとはいえ、厳しめの成績。

東京競馬場芝のマイルのレース

ソダシが大きく吉田隼人騎手に影響しているが、成績はかなり良い。
一方レーンは全騎手合計を下回る厳しめの結果となった。

成績比較まとめ

ここまでのデータをまとめると、以下のように見える。
・芝の成績全体で見るとダミアンレーンはさすが。
・ヴィクトリアマイルに近い条件にするほど吉田隼人に軍配(ただしソダシの影響が大きい)
・ダミアンレーンはヴィクトリアマイルの条件ではいまいち?
この次の章では実際に乗ることが決まっているダミアンレーンをスコープに調査した結果を簡単にまとめる。

ダミアンレーンの条件別成績

前の章ではヴィクトリアマイルの条件だといまいち?とまとまったが、そこをデータで検証する。
(このデータも前の章と同じ有力馬条件(4番人気以内かつ6.9倍以内))

距離別成績

こう見ると、長い距離のほうが向いていると思われる。

コース別成績

中山と京都が得意だがもっとも騎乗している東京競馬場も優秀。

クラス別成績

数が少なく検証にはサンプルが少なすぎるが、下のクラスのほうが多い。

条件別成績まとめ

距離が長いほうがダミアンレーン騎手は得意そうで、一方のマイルはそこまででもないのが気になる
また上のクラスでの成績がいまいちなのも、最高峰のG1の舞台で影響がないのか気になるところ。

おわりに

まとめると、吉田隼人騎手がソダシ騎乗も含めて残してきた実績は立派。
一方ダミアンレーンはマイルの距離イマイチ、重賞でもイマイチなので、ソダシへの乗り替わりは”少し心配”というところで、今回の記事を締めさせていただく。

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