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映画『温泉シャーク』感想

先行上映会に続き、公開後再び観てまいりましたよ。

やはり面白い!好きです。恐らくこれが最後ではなく、また観に行くと思います。

そして、やはり過度にはオススメ出来ない映画です。
文章で表現すると、

なんじゃそりゃ

意味わからん

そうはならんだろ

どうしてそうなった?

で、お前誰なの?

いい加減な展開だな


って感じです。

しかし、よりSNS的に書くなら、

なんじゃそりゃw

意味わからんw

そうはならんだろw

どうしてそうなった?w

で、お前誰なの?w

いい加減な展開だなw

と言った感じになるでしょうかね。

ツッコミどころ満載で、それが楽しい映画だったと思います。
それを楽しめず、冷めた目でただ楽しめないまま時間が経ってしまう危険もあるのかなぁ、と思いました。
これと言って、名作って訳では無いですね。所詮はB級映画止まりです。

ただし、最高のB級映画だと、僕的には思います。



冒頭、カップルの男性が女性を海に突き落として鮫に食わせよう、と言うシーンから始まりますが、先行で観た時はここよく意味が分かりませんでした。
結果女性は生きてて、困惑する男性、そこにマッチョの男性が出て来て、女性は憧憬のまなざし、男性はポカーン。
最初見た時は、玉の輿を狙って今の彼女が邪魔になった男性が、女性を殺そうとしたけど実は女性の方にもマッチョの彼氏が居て復讐されたのかと思いましたよ。アレはただ、流れマッチョが女性を助けて、助けられた女性は見惚れてたってだけなのね。

流れマッチョってなんだよ。

色々小ネタが面白いって作品で、感想を書こうと改めて物語をなぞってみたんですが、正直ストーリーとして特筆すべきところもそんなにないのかな。
個人的に、初見の時から「見にくいな」と思ったところがあって、物語の主軸となる人物が良く分からないんですよね。
キャストのクレジットの並び順でも、前半の出番の多さでも、警察署長が主役なのかな?と思って観てたら中盤辺りで鮫に齧られて戦線離脱してしまうし、この騒動の諸悪の根源、私利私欲に走ってヘイトを集める役割だと思ってた市長が後半は主役的な枠割を担ってるし、まぁ明確な主人公が居ないといけない訳じゃないんだけど、ちょっと気持ちの入れどころが散ってしまって、困惑してたところもありましたかね。

ところでその中でマッチョはどこの立場なんだよ。

あと、割と鮫が人を襲う、温泉に出没する事に関する理由付けを、まぁ無理はあるにしてもちゃんと明確にしていて、そこはいい加減には作ってないな…と思いきや、急にあちこちに温泉が湧いてみたり、それだけならまだ何となく見過ごせたんだけど、途中からはもうどうでも良くなってるのか、アスファルト上とか砂浜の上とかに鮫が出て来て、いつの間にか滅茶苦茶適当な作りになっちゃってて、そこはなんて言うのでしょうか、勢いと言うかライブ感と言うのか、こまけぇこたぁ良いんだよ!!っていう風になっていくのが、僕は好みだったけど、付いていけなくなる人も居るんじゃないかなぁなんて思ったり。
いないか?w

で、なんでマッチョはあんなに鮫特効持ってるわけ??


3Dプリンターの出力スピードとかは分かりませんけど、そんな早く出来ねーだろ、とか、壊れた自衛隊機のコックピット部分やコンピューターそんなに上手く再利用できねーだろとか、ミサイルとか墜落の際誘爆して残ってねーだろとか、いやまぁその辺目をつぶるにしても、人工血液とかどこから持ってきたんだよとか、結局はB級鮫映画なんですよね。
整合性どうとか、作品のメッセージ性とか、そう言うのは無し、ただただパニック鮫映画。人が鮫に襲われてキャーキャー言ってる映画。一応作品として纏めないと映画にはならないから、色んな理由や結末を付けて締めてはいますけど、何より描きたいのは、人が鮫に襲われてるシーン。

ただ、この作品に求められてるのはソレだから、って話ですw

出だしで結構理由付けとかを頑張ってたので、最初ちょっと感心してしまったけど、そこからどんどん、この映画がそもそも求められていたソレに向かって雪崩れ込んでいきました。

だとしても、結局鮫とマッチョの因果関係全く無かったけどなんなの??


とまぁ。


マッチョが何者なのかが、最初から最後まで全く描かれてませんでしたね。

だが、それが良かったw
物語が終結に向かうのを感じつつ「頼むからマッチョの事について深堀してくれるな」と思ってました。
そのまま一切語らず終わってくれ!と。

果たして、そうなってくれたのが良かったなぁ。
兎に角、マッチョはマッチョ!それだけでよかったです。前半まともなストーリーを展開させていくように見せて、後半とにかく勢いとテンションで押す!その象徴としてのマッチョ。最高ですw

先行上映は仕事後に観に行ったわけですけど、普段は同じ車に乗り合いで現場に行ってる同僚に「今日は用事があるから先帰って」って言った時に、用事の内容を聞かれて「温泉シャーク観に行くから」って答えたら「なにそのB級映画丸出しのタイトルwwwww」って笑われたんですが、そのものずばり、B級映画丸出しの作品でした。「ただのB級映画じゃないぞ」って感じで始めておきながら、結局「やっぱB級映画になっちゃったので、折角だから最上級のB級映画を提供します!」って感じの、途中からの潔い投げっぱなしやりっぱなしの展開。

大好きです。


まぁね。
僕の友達で、フランス料理が好きな人が居まして、一度行きつけの店に連れてってもらって、コース料理を食べたことが有りまして、それは本当にとても美味しくて、やはりそれなりの手間と金をかけて、上質の素材をもとに作った料理は最上級の味わいでしたが、僕なんかはチェーン店の居酒屋で、雑に作られたであろう一品料理とかを食べるのも、それはそれで充分美味しく味わえて満足できるわけで。

コース料理のように計算された綺麗な順番で料理が提供される事も無く、高い金をかけて集めた素材を使ってるわけでもなく、グラム単位で計算された緻密な味付けがされてるわけでもなく、見た目も美しい盛り付けがしているわけでもない。

コロコロと雑にシーンが入れ代わり、中心人物も入れ代わり、出てくる役者さんも殆ど見たことが無く、大雑把なCGや味付けの濃い台詞回し、パッと見は造形物そのものの鮫を役者さんが持ちながら噛まれてるっぽい動きをしたり、割と雑な画面作りで展開される映画ではありましたけど、居酒屋と思って居酒屋メニューが出てくる分には一切の文句も不満も無くそれらを味わえるように、B級映画と思って座れば何の問題も引っかかりも無く、全力で楽しめます。

居酒屋メニューと思って食べに行ったら思いのほかちゃんとした料理が出てきた美味しかった!まぁ見た目はごった煮みたいでそんなに綺麗じゃなかったし調味料も高価なものじゃなかったけど、配分が素晴らしくて割と食べやすく胃にもたれず、後味の良いものが食べられたし、それとアテに飲む安酒も美味かったし気持ちよく酔えた、ってそんな感じの映画でしたねw


あ、そう言えば僕はこの映画は平沢進きっかけで観ましたけど、平沢さんとかただの客寄せパンダでしたねw
キング温泉シャークの音声制作、って役職でクレジットされてましたが、別に平沢っぽい音が出てたわけでもないし、誰がやってもそんなに変らない部分でした。
割と平沢ファン、馬の骨界隈で盛り上がってましたが、本当にただ「ちょっとだけでも師匠が関われば平沢ファンが観にくんだろ」と言う宣伝効果としての使用にとどまっていたと思います。
まんまとそれに乗せられましたが。
まぁ結果として2回も観に行った面白い映画を知れたので全然OKなんですけどね。おかげで特撮シーンの撮影現場観に行けたし、エキストラとして出られたしw

音楽的には、主題歌が無駄にカッコよすぎてちょっとあの音源欲しいですね!
『灼熱の戦歌』、最高です。温泉シャークには勿体ないw 神楽曲でした。

そんなとこかな。
あと2回目観ながら「おっ」って思ったこととしては、役者さんやキャラクター達に関してはさほどは心動かされなかったんですが、流石に2回目も中盤以降になると、ずるいくらい目立っていたマッチョは勿論、万巻市長も束署長も、刑務部長の花子のおっさんも、皆けっこう好きになって応援してましたね~。
最後激戦終わって海面に浮かぶあつみ丸から上半身だけ出して頬杖をつく巨勢博士は可愛かったです割とそれまで変な奴としか思ってませんでしたがw


しつこくこんなことを書くくらいですので、色々文字連ねてますが結局、心底楽しめた映画でした。
最低でももう一回観に行きたいな。
出来れば、熱海温泉入りに行きながら観たいw

あ、そうそう。

僕は埼玉県に住んでおりますが、埼玉での上映は大宮のみ、かと言って大宮は僕の住んでいるところから遠く、上映している劇場で一番近いのは、実は群馬の高崎になります。

と言うわけで2回目は群馬で観てきたわけですが、群馬だって劇中の温泉地「暑海」のモデルとなった熱海には負けず劣らず、良い温泉が乱立する温泉地です。
高崎だって草津や伊香保ほどじゃないにしてもちゃんと温泉もあります。

観に行ったのは日曜日で時間に余裕もあったので、折角ですから映画を観た後に温泉に行ってきましたよ。
ちょっとしたスーパー銭湯みたいなところですが、東洋のモナコ、暑海じゃなくたって温泉で温まる事は出来るのです。

あっちと違って鮫は出ませんしねw


安心して温泉を堪能してあたたまりm

< ギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



糸冬





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