それでもあなたは耳そうじをしますか?
なんと四国が史上最短で梅雨明けしました!(2022年6月28日現在)ロードバイクに乗る私にはgood newsですが、渇水も心配になるところです。
さて、今回は「耳そうじ」のお話です。私は、「自宅で耳そうじをしないで!」と度々口をすっぱくして言っています。それはなぜでしょうか?そんなおはなしです。
「耳そうじしないと耳アカがたまるでしょ?」や「お風呂上がりに綿棒で…」そんな声をよく聞きます。
まず、大前提として耳そうじは「医療行為」です。
医療行為には大なり小なり何らかのリスクを伴います。そして、耳鼻咽喉科医が患者の耳そうじをするときには耳の穴のカタチ、鼓膜までの距離を確認しつつ、できるだけ痛くないかつ安全に耳アカを取っています。
🙇♂️痛かったらごめんなさい!!🙇♂️
耳そうじをしてはいけない理由
さて、なぜ耳鼻咽喉科は耳そうじを勧めないのでしょうか?そこにはいくつかの理由があります。
1)そもそも耳そうじは必要ありません。
耳の構造上、耳アカは自然と外に落ちるようにできています。なので、耳そうじは必要ないのです。
2)耳がかゆくなってしまう。
「耳がかゆいんです!」そうおっしゃる方の原因のほとんどは耳そうじのやりすぎにあります。
耳そうじをする→炎症がおこる→かゆくなる→耳そうじをする(かく)→炎症がひどくなる→かゆみがひどくなる→耳そry…の無限ループです。
そしてこの話をすると納得いかない表情と「えー?」という反応をいただきます。(ごちそうさまです。)
3)耳アカを取ってるつもりで押し込んでしまう。
知らない間に耳アカによる耳栓を作り上げてしまいます。(耳垢栓塞といいます。)特にやわらかい耳アカの方は要注意で、難聴の原因となることも多いです。
4)耳の中を傷つけてしまう。
痛みが出るだけであればまだマシです。外耳道がエグれたり、鼓膜に穴があいたり、神経に穴があいたりします。特に神経に穴があいてしまった場合は難聴やめまいに生涯苦しめられることもあります。
典型的には「耳そうじをしながら歩いていて、手が壁にぶつかった拍子で…」とか「耳そうじをしているときに子どもが抱きついてきて…」とか、耳の奥に突き刺さる瞬間を想像すると怖くありませんか!?
実は、こういった事故が少なくないため耳鼻咽喉科では耳そうじを勧めません。
じゃあ、どうすればいいのか?
気になるときは耳鼻咽喉科で相談の一択です☺️
そもそも耳アカじゃないかもしれませんよ?
いかがでしたでしょうか?
まずは耳そうじは必要がないことを理解しましょう。耳そうじをしたくなったときは、万が一起こるかもしれない事故のことを想像してください。自分で触る前に耳鼻咽喉科で相談を!
耳そうじがどうしてもしたい方々のために
こんなゲームがありますが、どうでしょう?
サムネイルについて
今回のサムネイルは耳そうじをする俳優浅野忠信さんです。これは私の大好きなオムニバス形式のショートドラマ「世にも奇妙な物語」の作品の一つで、耳かきをテーマにしています。YouTubeに海賊版が上がってたりしますので、興味がある方は自己責任でどうぞ🙈
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