推しCPの村が焼け野原になった話
こんにちは。楽しくオタク活動していますか?
最近はディズニーの悪役をモチーフにしたキャラたちが楽しく学園生活をするアプリなんかが人気ですよね。
勢いのあるジャンルは見ていてとても羨ましく思います。勿論ジャンルの人口が多ければそれだけトラブルもある事でしょう。
人気ジャンルの宿命ですから、(どうしてうちのジャンルは…)と思わず、気長に、落ち着くのを待ちましょう。
さて、前置きが長くなってしまいましたが本題に入るとします。
私がかつていたジャンルの話で、たった1日であるCPの信者がほぼ居なくなってしまった時の話です。
よく「○○村が燃えている…」といった言い回しが有りますよね。
実際に私が住んでいた村はある1つの話によってあっけなく、そして一瞬にして焼け野原になってしまったのです。
小さなジャンルだったので、ここからはフェイクを入れながら話を進めていきます。途中で勘付いた方が居ても、どうか作品名は口にしないでくださいね。普段文章を書かない人間なので、おかしな文章が有ったらすみません。
まずジャンルから紹介します。
小説原作でアニメ化。アイドル系ジャンルのような華やかさは無いが、キャラクターの個性や原作の良さ、細かいバックストーリーや細かい設定が有り、覇権ジャンルとまでは行かずとも男女問わず人気が有った。
各キャラクターにスポットを当てたスピンオフドラマCDが発売されたりする福利厚生があった。
推していたCPはそのジャンル内の男性2人。主人公からすると兄貴分的な立場で、俯瞰した立場でいつも立ち回っていた。行動はいつも一緒で、互いを理解しあっている様子はCP目線で見るには申し分が無かったし、ジャンル内でも2、3番目くらいに人気の二人でした。
A×Bの組み合わせが多く、私もA×B推しでしたがBの言葉の端々に可愛さも覚えてこっそりB×Aも読んでいました(リバカスですみません)
二人のスペックについて紹介しましょう。
A…Bの相棒で元警察官。常に一緒に行動していて、そこまで登場シーンが多いわけではないが、
Bからの信頼も厚く、俗にいう「いい味したキャラ」だった。顔は良い。
実は某国の王の隠し子という設定があった。
原作では最終的Bが果たしたい目的の手伝いをしている途中で敵に襲われ死んでしまう。
B…ミステリアス系な青年。作品の中では準主役。
公式からは神に祝福をされたような容姿を持った人物と称されていた。
頭も良く、好奇心が旺盛で自分が抱えた目的を果たすためにBに協力を頼んだ。
最終的には目的を果たせずAが亡くなった後彼も死んでしまう
結果二人とも死んでしまうのですが、CP者達は日々二人がいちゃつくイラストや小説をUPし合って喜んだり、
死別に嘆いたり、BがAに突っ込まれているエロ絵に歓喜したり、
パロディ作品を作って楽しんだり、どこにでもあるオタクライフを過ごしていた。
そんなある日、Aを主人公にしたスピンオフCDが出るというお知らせが公式から投下された。
AはCP者からはとても愛されていたが、メインとしてスポットライトが当たるようなキャラクターではなかったので、
新しいAの情報が手に入る上に、Bとの関係について投下があるかもしれないと大いに沸いた。
私もとても嬉しくてすぐにアニメイトでCDの予約を入れた。
そして発売日前日。所謂フラゲをしに仕事を半日休んでアニメイトまで走った。
今日はきっと忘れられない日になるはずだ、なんといってもAが主人公の作品が出たのだから。
きっとTLも夜更けまで大騒ぎだろう。私も感想をUPしよう。友人とスカイプでどこが良かったか話し合おう。とても楽しみだ。
そんな思いを抱きながら家に帰る途中、ふともう既にCDを手に入れた人たちの感想が知りたくなってTwitterを開いてみた。
ネタバレを踏まないように雰囲気だけと思いながらTLを追うが、不思議なことにTLは水を打ったように静かだった。
発売日は翌日だし、まだみんな手に入れてないのかな?それともネタバレ防止のために壁打ちでもしているのかな?
TLを更新をすれば流れてきた「買わなきゃよかった」というあるフォロワーの呟きの意味を知らなかった私は、
前日に「仕事を休んで店が開くと同時に買って直ぐ感想を@tos宛に流します!」と話していた相互のホームを覗いてみて絶句した。
「Aに失望した」「A×Bやめます」「垢も近々消します」
…何が有ったのか分からなかった。しかし、彼女以外のフラゲをした人の感想を追っても、ただAに失望をした、このCPでやっていけない、悲しい。そういった感想が並んでいる。
ざっと見ただけでも高評価は無かった。
待ちに待ったスピンオフ作品のどこにそこまで絶望するのだろうと、私は急いで帰ってCDを再生してみた。
ドラマCDの内容はAの過去を綴ったものだった。
Aはかつて警察官をやっていて、ある事件を境に警察を辞めBと出会うまでがそこにはつづられていた。
先述したTLの反応の数々は、その事件の中でAに起こったある出来事が原因だったのだ。
ある事件の捜査をしていたAは、敵の組織に捉えられてしまう。
そこで凄惨な拷問を受けたAは、敵のボスから自分がある国の国王の隠し子だという事実を明かされる。
敵の組織は某国に反乱を起こした勢力で、国を滅ぼし国王の一族を根絶やしにするべく
Aのち●こを縦に切断し、断面を炙り、玉を取り出したのだ。
…おわかりいただけただろうか。
思わず息をのんだ。拷問の惨さは勿論だったが、あのかっこよくてスタイルが良くて、薄い本ではBを散々鳴かせてきたAの立派なち●こは
もともと無かったのだ。
作品と出会ってCPにはまり、A×Bに夢中になって様々なエロい妄想をしている間も、
アニメの見せ場のシーンでAがかっこよく振舞っていたそんな時も
Aの股間に、ち●こは無かったのだ。
全てが壊れてしまった。A×Bに肉体関係などなかったのだ。できるはずがなかったのだ。家にある何冊もの薄い本で散々描かれてきたAのち●こは…一体何だったのだろう。
放心状態になった私はしばらくTwitterに上がることが出来ず、そのままジャンルを去った。
A×Bは決してエロだけで成り立つような関係じゃなかった。
二人の絆や会話はとても尊いものだった。しかし、どうしても、Aにち●こが無いという事実を私は、私の周りのCP者達は受け入れられなかった。
死別より、作者に忘れられるより、酷いいじりを受けて可哀想な目に遭うより、
どんな仕打ちよりも悲しく絶望した出来事がある。そんな事を伝えたくてここに流しました。
(風の噂で聞いた話だとAのち●こが無い事を受けB×Aはちょっと湧いた)
みなさんの推しCPの攻めは、ち●こ、有るといいですね。