パワーストーントルマリンtop

感受性を高め、愛情運が強まる【ピンクトルマリン】/パワーストーン事典

パワーストーンの力を得たいなら、その石について知ることが一番の近道です。その石はどんな鉱物で、どんな歴史や伝説を持っていて、どんなふうに愛用されてきたのか――。石のパワーの秘密を知ることで、その効果をより実感してみてください。

文=高橋桐矢

フルーツのような色合いと帯電性が特徴の未来的な石

ピンクトルマリン 紅電気石/Pink Tourmaline(Rubellite)
【テーマ】誘惑・現代的・魅力
【基本データ】主な原産国:ロシア・マダガスカル・アメリカ・ブラジル・ミャンマー/硬度:7~ 7.5/比重:2.9~3.1/結晶系:六方晶系
トルマリンは飾ったり仕舞っておく石ではなく、身に付け動くことで、持ち主に影響を与える石です。宝石言葉は「すべてを満たす」。

画像2

【色と形によるパワーの違い】
ハートカットは愛情運アップに、優雅なオーバルカットは魅力アップに。

【選ぶときのポイント】
赤色が濃く透明度が高いほど良品。

【使い方のヒント】
◎女性らしくなるために ◎女性へのプレゼント ◎恋愛運アップ ◎魅力アップ ○コミュニケーション力 △ビジネス

【取り扱い上の注意】
ほこりがつきやすいので、適時、から拭きしてください。超音波洗浄機は避けます。

【おすすめの組み合わせ】
+ピンクとブラック以外のトルマリン=感受性を高める。

来歴と伝説

画像1

 ピンク系のトルマリンのなかでも、特に濃いピンクが鮮やかなものがルベライトと呼ばれます。ベリー系のフルーツのようにみずみずしい赤ピンクです。

 トルマリンは1703年、セイロン(現在のスリランカ)から、ヨーロッパに伝えられました。
 トルマリンという名はセイロン島で用いられていたシンハリ語で「イエロー・ジルコン」を指す、「いろいろな色」を表す語が由来とされています。ジルコンと呼ばれていたことからも分かるように、トルマリンと認識されるようになる以前は、ルビーやエメラルドなどほかの石と混同されていたので、17世紀以前のトルマリン独自の古い伝承はありません。

 むしろ、近代科学の発展と共に登場した、未来的な石といえるでしょう。和名の電気石という名称からも分かるように、熱したり摩擦すると電気を帯びるのです。セイロンからヨーロッパに持ちこんだオランダ人は、この石を「灰を引きつける石」と呼びました。 宝石店のショーケースの中でも、ライトの熱で帯電したトルマリンは小さなホコリを引きつけています。

 またトルマリンは、アメリカと縁の深い宝石です。アメリカ建国の父と呼ばれ、凧の実験で雷が電気であることを証明し避雷針を発明したベンジャミン・フランクリンの逸話が伝わっています。フランクリンは、立派なトルマリンを2つ持っていました。ひとつは指輪で、もうひとつは実験用だったといわれています。科学者であり出版人であり、政治家としても活躍したマルチ人間、フランクリンが愛した石トルマリンは、ほかの石にはない面白い電気的性質を持ち、「この世にある色でトルマリンにない色はない」と言われるほど、色とりどり華やかな石です。

 1820年にアメリカのメイン州で、さらに1970年にはカリフォルニア州で産出するようになり さらに人気が高まりました。ニューイングランドの石であり、またカリフォルニア、コネチカット、テキサス、ニューヨーク、メインの各州の石となっています。アメリカとドイツでは10月の誕生石です。

鉱物としての特徴

 トルマリン(電気石)グループの一種、エルバイト(リチア電気石)が鉱物名となります。エルバイトという鉱物名はイタリアのエルバ島Elba から名付けられました。リチウムを主成分とする複雑な組成で、さまざまな色の宝石質の石となります。ピンクトルマリン、ブルートルマリン、グリーントルマリン、ウォーターメロンなど宝石質のトルマリンは全てエルバイトです。六角柱状の大きな結晶になり、結晶の途中で色が変わり2色以上になっている場合も少なくありません。

 ルベライトの名は、ルビーと同様、ラテン語のルベウス(赤)という語に由来します。ルベライトの赤は、マンガンによる発色です。様々な赤い宝石の中で、ルベライトの赤は、パッと目を惹く濃いピンク、ショッキングピンクに近く、キャンディーのように可愛らしく、フルーツのように美味しそうに見えます。トルマリングループは全て熱や圧力、摩擦で帯電します。結晶の両端がプラスとマイナスになり、冷えるとプラスマイナスが逆転します。ピンク系の石が最も強い電気的性質があります。

 宝石の中では比較的安価で求めやすく、大きいものもあります。硬度は7~7.5度で、ルビーやエメラルドよりは低いのですが、ほぼ水晶と同じで、アクセサリーとして使うのに不足はありません。ピンクが濃い石は放射線処理をされている場合が多く、天然で濃いピンク色のものは貴重です。

(『実践!パワーストーン効果大事典』より抜粋)




ネットの海からあなたの端末へ「ムー」をお届け。フォローやマガジン購読、サポートで、より深い”ムー民”体験を!