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宝石の王【ダイヤモンド】/パワーストーン事典

パワーストーンの力を得たいなら、その石について知ることが一番の近道です。その石はどんな鉱物で、どんな歴史や伝説を持っていて、どんなふうに愛用されてきたのか――。石のパワーの秘密を知って、その効果をより実感してください。

文=高橋桐矢

強さと栄光をもたらす完璧かつ神聖な宝石

ダイヤモンド 金剛石/Diamond
【テーマ】無敵・永遠・完璧
【基本データ】主な原産国:アメリカ・ペルー・トルコ/硬度:10/比重:3.5/結晶系:正方晶系

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ダイヤモンドは18世紀以降、4月の誕生石とされました。
宝石言葉は「永遠の絆」「清浄無垢」。黄色いダイヤは、結婚60周年、透明なダイヤは結婚75周年の石です。イギリス、オランダ、南アフリカの国石となっています。

【色と形によるパワーの違い】
無色透明のダイヤは完璧を表し、ピンクは永遠の愛を、ブルーは誓いを、イエローは栄光を現します。

【選ぶときのポイント】
color(色)、 cut(カット)、clarity(輝き)、carat(重さ)の4Cをチェックします。

【使い方のヒント】
◎結婚や婚約の誓いとして ◎一生の仕事を決めたとき  ◎成人のお祝いとして

【取り扱い上の注意】
硬度は高いのですが、強い衝撃には弱いので、注意が必要です。

【おすすめの組み合わせ】
ダイヤモンドはすべての石と組み合わせることができます。他の石の力をサポートし、相乗効果を高めます。

来歴と伝説

 最も硬く、強い輝きを持つ宝石の王。ダイヤモンドの最も古い産地は紀元前のインドです。のちに、ギリシャに持ち込まれて、詩人ヘシオドスが「征服しがたいもの」という意味のアダマスと呼んだのが語源とされています。

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美しいカットが施された、世界各地に伝説が残るダイヤモンド/ 『Nordisk familjebok(1867年初版)』より。

 紀元1世紀にプリニウスが書いた博物誌には、この世で最も価値があるものとして取り上げられていますが、割れ方や火に対する耐性などの性質が違っているた め、この頃のアダマスは、ダイヤモンドではなく一般的な硬い鉱物を指していたか、プリニウスほどの博識の人でも実物を見たことがないほど貴重だったと考え られています。2世紀に書かれたとされる書にも、ダイヤモンドを持つ者の望みは全て叶うと記されていますが、宝石学者のクンツは当時ダイヤモンドが一般に 知られていたはずはないので、ホワイトサファイヤであっただろうと述べています。

 最も古くからダイヤモンドを収集してきたのがインドの王族です。サンスクリット語でダイヤモンドは「インドラの武器」、「太陽」あるいは「雷」「火」とも呼ばれます。ヒンドゥー教の宝石の護符ナオラトナにもダイヤモンドが使われています。

 ダイヤモンドがヨーロッパ宮廷で用いられるようになったのは15世紀になってからで、17世紀のヴェネチアでブリリアントカットに磨かれるようになって、宝石の王としての不動の地位を獲得したのです。
 何ものにもおかされない硬さと、強い輝きから、身に付ける者 に、並外れた強さと、栄光をもたらすと信じられてきました。ゴールドにセットし、左手に指輪として付けることで、悪霊を追い払うとされ、また、プレアデ ス星団に関連づけられています。
 14世紀の神秘家ラビ・ベノニはダイヤモンドを護符にすると身につける者を無敵にすると記しています。

 ダイヤモンドは、ターコイズと同様、贈り物として手に入れたときに護符として最大の力を発揮すると伝えられています。
 イタリア語のダイヤモンド=ディアマンテの文字を入れ替えると、アマンテ・ディ・ディオ(神を愛するもの)となるため、聖なる宝石とされました。
ダイヤモンドは、解毒作用を持つと同時に、猛毒であるとも信じられていました。16世紀に敵を毒殺しようとした人物が、宝石師にダイヤを粉にするよう命じたのを、貧しい宝石師が横取りしたため死をまぬがれたという記録があります。

鉱物としての特徴

 炭素の鉱物。単元素鉱物の唯一の宝石です。石炭とダイヤモンドはどちらも、単一の炭素でできていて結晶構造が違う、同質異像の関係にあります。炭素がダイヤ モンドになるには最低限2000度、7万気圧以上必要なため、地上から130~200キロの地下のマントルでしか生成されないのです。ダイヤモンドの結晶 形は深さで変わり、最も深いところで8面体、最も浅いところで6面体となります。

 プリズムのように光を7色に分ける分散度が高いため、虹色 のファイアを放ちます。微量成分としてアルミニウムを含んでピンクに、ホウ素を含んでブルーに発色します。宝石としての価値は、color(色)、 cut(カット)、clarity(輝き)、carat(重さ)の4Cで決まります。
 ダイヤモンドは1725年にブラジルで発見されるまで、インドが唯一の産地でした。1955年に合成ダイヤモンドが作られています。

(『実践!パワーストーン効果大事典』より抜粋)

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