仕様書が書けないプランナーは詰むという話

こんにちはサダイです。

今回はゲームプランナーだけど仕様書が書けない、という辛い題材にしました。
これが出来ない、苦手なプランナーは将来的に辛くなってきます。
マネジメント能力や発想力やコミュ力などの能力があれば少しは誤魔化す事が出来ますが、特化した能力が無い、周りと比べて能力が低い場合は要注意です。

仕様書が書けないとはどういう状態なのか

ゲームを作る場合、基本的にはチームで開発を行います。
開発を行う際にまずはプランナーやディレクターなどが企画書を起こし、通ればモックを作成して開発に入るがよくある流れです。
ここで重要なのが、開発に入った際にいきなり作り出すのではなく各ゲームの画面や構造、システムを洗い出してどういう仕組みなのか?画像はいくつ必要なのかを資料でまとめる必要があります。
この資料が「仕様書」という扱いになります。(かなり雑な言い方)

仕様書はエンジニアやデザイナーが確認して
「こういう仕組みを作ればいいのね。ではこの人をアサインする」
「UIの点数がこれだけ必要なら、工数はこんなもん」
など、相談や作る際の参考として使用します。
プランナーが作った仕様書に対してそのまま作るのではなく、都度相談を行い決まったことを随時更新していくというのが開発の大まかな流れです。
初めから完璧な仕様書があるという状況はありません。多分

本題
この仕様書が作れない場合どういうことが起きるのか?

エンジニアさんやデザイナーさんの工数を見積れない
作成に手間取って予想以上に時間が掛かり、工数を見積もる前にNGを喰らう
そもそもゲームを完成させることができない

などなど大きな問題が発生します。
そのため、基本的には仕様書が「書ける人」を開発にアサインします。

そして仕様書が書けない人は1つのシステムに対して

①プログラミングの知識が無さすぎて仕組みを考えきれない
②システムを実現するための要素を考えきれない
③仕様書の内容に矛盾が発生している。
④「なぜこうしたのか?」というロジカルな部分無い
⑤仕様書作成中に相談が出来ない
⑥他の人が書いた仕様を真似して作ることができない

といった内容を含むと中々作れないです。
そして上記内容は私自身がつまった部分でもあります。

特に重要なのが②④⑤⑥です。
②④は自身で「こういうシステムをを入れよう」と思ったのであれば、「なぜ入れたいと思ったのか?」を考える必要があります。
また、考えた内容に対してどういう要素があるのか?を考える必要があります。
これはシステムを考えた本人にしか出来ません。

⑤はどの仕事にでも当てはまりますが、相談は必須です。
上記の「システムを考えたけど要素が出ない」など詰まった際は相談が重要です。
資料を作り上げるのは本人にか出来ないが、相談することは可能です。
⑥は会社によってフォーマットがあるのでそれに添いましょう。
自分勝手な資料を作るとNGを食います。
ただ私のように真似が苦手な人もいるかと思います。その場合はどうしてこのフォーマットで作るのか?という意図を聞いてみると良いかもしれません。

①と③はエンジニアさんに相談したり、仕様書を他のプランナーに確認してもらいましょう。

私は特に②と④ができず、相談すると余計に沼にハマり仕様作成の手が止まることが多かったです。
そして気がついたら期日で間に合っていない・・・という結果を繰り返しました。

あとは仕様云々の前に資料として読み辛いというのが問題でした。
(誤字脱字、図形の大きさが不揃い、文字同士の間隔がずれているなど)
もし仕様書作成に苦戦されている方がいましたら、この辺りをもう1度振り返ってみましょう。

転職が難しくなる

所属している会社で「こいつ仕様書書けないわ」という扱いを受けると基本的にプロジェクト変えられたり、仕様書とは別の作業を振られる可能性が高いです。
そうなると仕様書を書くという実績と経験は積めなくなります。

特にスマホゲームを運営している会社では、仕様書を書くよりもデータワークをしている可能性が高く「書けない」という扱いを受けた場合は数値調整などが主な業務となります。

このデータワークは基本的にスキルアップにはつながりません。
毎日次回アップデートに向けて、数値入力を繰り返す業務です。アルバイトでも出来ます。(Excelの関数やマクロが組めるなら別です)

20代であれば良い経験となりますが、30代でも同じように仕様書を全く書かずデータ調整のみを業務としていた場合は詰みます。
所属している会社を追い出された際に
30代、開発経験無し。仕様書作成経験無し。リーダー経験なしのデータワーカー」を雇ってくれる会社は少ないです。

この状態にならないためにも今所属している会社で仕様書作成経験は積んでおきましょう。
運営業務であれば、既存コンテンツの改修仕様や新イベントのシステム仕様作成などでも良いです。何かしら行動を起こしてスキルを身につけましょう。
仕様書作成能力はスキルとしては微妙と思う方も多いです。しかし、経験が無いよりはあった方が断然いいです。
これが成功したら開発のプロジェクトに移れるように行動しましょう。無事リリースできれば立派な実績となります。

まとめ

仕様書が書けないとゲーム制作は止まる
ロジカルな考え方が苦手な人は仕様書作成に手間取る
相談は必須
仕様書作成経験が無いと転職時に詰む

私が業界経験で大きく躓いた事がこの仕様書作成です。
慣れている人からすると簡単で、「ゲーム制作の基本なのにどうして出来ないの?」と詰められる可能性もあります。

作り方を教えてもらったりもしていましたが、実際に作り出すと上手くいかずプロジェクトに迷惑を掛けて挙句追放されたという経緯もあります。

こうならない為にも日頃から「このゲームはどうしてこういう仕組みにしているのか」をしっかり考える事が重要です。
既存のゲームの仕組みやサイクルを深掘りし、自身が携わっているプロジェクトに反映し続けた結果、リーダーとなった方もいらっしゃいます。
ゲーム業界に1日でも長く滞在してゲームを作りたい!そう考える人は必ず仕様書を作れるようになりましょう。

おまけ

めんどくさい仕様書事情
仕様書は会社によってフォーマットが違います。それどころかプロジェクト毎に違う場合もあります。
なので、自身の慣れた形で作り提出するとNGが出ます。
基本的にフォーマットが違うだけで書く内容は同じという部分を意識しておくだけでも対応は変わるかもしれません。
あと上記も書きましたが誤字脱字、図形の大きさが不揃い、文字同士の間隔や行間がずれているは本当に注意した方がいいです。考えた仕組みや情報量の良し悪しとは関係の無い部分で細かく注意されるとモチベが下がります。あとExcelで作成する場合に「セル結合」は嫌がられます。
資料完成後、提出前に席を立ってお手洗いなど頭を切り替えてから資料の見直しをお勧めします。困っている人は是非。
(実際にやってた割に出来なかった奴が何言っているんだろうか)

おわり

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