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【FF7R】駄作ではないと思うがJ・K・ローリングに弱みでも握られてんのか

FINAL FANTASY VII REMAKEをクリアした。青春時代に熱中したタイトルのリメイクということで否が応でも期待が高まっていた。分作だろうがアクションだろうが関係なかった。現代の、それこそPS4級のスペックでコマンド式RPGという前時代的スタイルが許されるのは、ペルソナぐらい説得力のあるコンセプトが必要だからだ。リアルなあの映像でやることではないのは承知済みだ。だから、プレイ前の率直な期待としては「リアルなクラウドやティファをグリグリ動かして、現代風に解釈されたミッドガルを駆け巡りたい」だった。原作をプレイしたことがある人なら抱く至極真っ当なイメージだろう。とりあえず、良かった点、悪かった点をまとめてみた。


【良かった点】ティファとエアリスがかわいい

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ティファの造形に5ch方面から注文が入っていたのは知っていたが、そんなこと気にならないくらい女性キャラの造形が美しかった。特に男性プレイヤーなら、移動中のティファの肢体に目線が釘付けになりプレイどころじゃなかったことだろう。というか、あの肉体と服装はフィクションだからといっても限度がある。流石、世界中の青年男子の精子という精子を搾り取った女の面目躍如といったところか。ちなみに以前からエアリス派として知見のある俺は、今作のエアリスは100点つけていいくらいかわいいと思っている。コルネオの館前のシーンは今作屈指の名場面だ。初恋の時を思い出した。

【良かった点】原作準拠のシーンの懐かしさ

正直当たり前だが、原作にあったシーンの再現は感動的だ。ジェシーの「うかつ!」や、セブンスヘヴンのエレベーター。エアバスター戦に始まり、教会でのエアリスとの再会、伍番街へ向かう道路のBGM…「ああ、あったなあこんなシーン」と感慨に耽る。今作はそんな展開ばかりだと思っていたが、実際のところ、オミット或いは改編されたシーンも相当あり、肩透かしも同じくらいあったのは事実だ。それでも、感性が大人になったと言ってしまえば理解もできるのだが…。


【悪かった点】なんかキャラクターがイメージと違う

ここは仕方ないところだと思う。当時はテキストからイメージを膨らませて、プレイヤーはどのキャラクターも、それぞれ自分なりの声なり所作なりを当てはめていたはずだ。公式のイメージと乖離が起きるのは当然だ。大半は違和感が無いか、プレイしていくうちに馴染んできたが、残念ながらそうもいかなかったものを下記に記す。

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バレット…声ではなくセリフ回しだが、体験版の時点でケット・シーばりに喋るテロリストには結構厳しいものがあった。対比として、後半にクラウドと仲が良くなった時の印象が濃くなってはいるのだが、パーティの中にコメディレリーフを入れたかったんだなというスクエニの浅知恵が透けて見える。

ウェッジ…アクが強すぎ。全編を通して疑問符。

レノ…藤原啓治さんにはお悔やみを申し上げます。個人的には、声もセリフ回しももう少し低く、落ち着いたイメージだった。あの高めのテンションで「だぞ、と」と言われても、ライトノベルに出てくる特徴的な語尾で無理矢理個性を付けられた脇役じゃないのだから。

宝条…マッドサイエンティストの解釈が俺とスクエニで大分違っていたようだ。喋り過ぎだし、声高いし、実験室に籠もりきりな研究者なのにサーフィンでも通ってんのかよという肌の浅黒さ。(そういえばコスタ・デル・ソル行ってたっけ?)もっと口数少なめで、顔の皺も少ないイメージだったんだよな。

【悪かった点】ポリコレに屈した神羅ビル

ミッドガル脱出まで、というのは周知の事実だったので、ラストダンジョンになるであろう神羅ビルには非常に高い期待を抱いていた。ビルが暗い…まぁ終業時間過ぎてるだろうしいいか。ドミノ市長…原作では詳しく語られなかった関係性が明かされたのはいいことだ。ジェノバ…ここだ!こいつが逃げ出してからの、バ○オハザードのゾンビ達も目を丸くするゴア描写が神羅ビルの醍醐味なんだ!…ところが、あの不気味なBGMも一瞬しか聴こえず、倫理観置き去りのハードコアなモンスターは宝条の実験体扱い。夜中に一人で探索したくないダンジョン1位、血みどろの神羅ビルはポリコレ(というかCERO)の前では、紫のジャムが光るだけのプ○キュアの悪役が住んでるお城にしか見えないという悲しさ。なんか(原作へのリスペクトが)足んねえよなぁ?

【悪かった点】レッドXIIIを操作できない

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これもポリコレ絡みかもしれないが、宝条の異種交配思想は被験体同士を同じ空間に閉じ込めて(密です)、エアリス大ピンチ!ヤバい!早く助けに行かないと一部のフェチだけが大喜びする展開になってしまう!とプレイヤーを焦らせるところまでがセットになっているはずなのに、さすがに天下のCERO様が獣○未遂シーンなんて許すはずがなかった。それどころか、今作のレッドXIIIはNPCである。いくら終半だからといって、そこ手を抜くくらいなら代わりに削れそうな追加シナリオたくさんあったのに…。

【悪かった点】ディメンターを始めとする追加キャラクターとシナリオが軒並み蛇足

映画ハリー・ポッターシリーズに登場する敵キャラクターになぞらえてディメンターと揶揄されている、本作のフィーラーと呼ばれるキャラクターだが、終始「何だこいつ…」という疑問がついてまわった。作中で「運命の番人」と解釈されているように、要は原作と異なるシナリオの整合性を取るためのキャラクターなのだろうが、いなくても脚本次第でどうにでもなりそうな上に「あ、ここ原作通りに進めたらこうなるとこだ!」という懐古厨歓喜な場面で出現してテンポを阻害していく。他にもバイク乗りのロン毛(名前忘れた)や、コルネオの館の銀髪(名前忘れた)等、追加されたキャラクターやシナリオが尽く面白くない上にテンポが悪い。本筋に関係無いから追加シナリオなのだ言ってしまえばそれまでだし、ミッドガル脱出をゲーム1本に引き伸ばしているわけだから当然なのだが、もう少し原作プレイヤーを唸らせる伏線や追加要素を魅せてほしかった。(ガハハとキャハハと戦える、とかね)


総評:遊べなくはないが大暮維人の漫画みたい

答えはFF15のatwikiにあった。

https://w.atwiki.jp/tsuraiwa/

ナンバリングタイトルは12までしかやったことがないが、FF15が既にやべーことになっているのに笑った。まぁ何というか、スクエニがこんな現状では、こういう出来になっているのは予想できたし、予測してやるべきだったんだな、と。5chやなんjでの「この追加シナリオに割いた労力でもう少し本筋進められたのでは」という意見は尤もだし、それが全てだと思う。決して駄作ではないのだけれど、「原作通りのストーリーで、映像だけ現代風にリファインする」。たったこれだけを、どうしてできないのか。理解に苦しむのも事実だ。


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