【レガシー】《夏の帳》を歌うのはZONEなのか森山直太朗なのか

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「secret base 〜君がくれたもの〜」(シークレット ベース 〜きみがくれたもの〜)は、ZONEの楽曲。町田紀彦が作詞・作曲を手掛けた。ZONEの3枚目のシングルとして2001年8月8日にソニー・ミュージックレコーズから発売された。発売から長い時期が過ぎてから記録的な回数にわたってカバーされている曲でもある。 (Wikipedia)
「夏の終わり」(なつのおわり)は、森山直太朗の3枚目のシングル。2003年8月20日発売。発売元はユニバーサルミュージック。2枚目のミニアルバム「いくつもの川を越えて生まれた言葉たち」の収録曲からのシングルカット。森山本人は、「さくら」でも他の曲でもなく、この曲が生まれたときに、作家として確信したものがあるという。歌詞は遠い恋人を想うようなものだが、時を経て今ではこの曲は反戦歌だと告白している。 (Wikipedia)

数多くの替え歌を生み出した《夏の帳》。中でも再現度が高いとされる2強といえばZONEか森山直太朗であることは疑いの無い事実だ。実際、Twitterでも大量のリリックが生み出されている。すごい。これはコンテンツだ。《秋の帳》や《花盛りの夏》ではこうはいかなかっただろう。それだけJ-POPにおいて晩夏というものが重用されているモチーフだと言える。

発売当初からロックだ

皮肉とエッジの効いたHIP-HOPアレンジにブラザーも脱帽

情景が迫ってくる

直太朗は原曲を大事にしたシャウトが多い

色対策カードの昔と今

色対策カードが好きだ。サイドボードのカードとして、必要なものを全て揃えている。鋭く、範囲がわかりやすい。多くがフレイバーに富んでいるのも魅力的だ。もちろん、レガシーでも使われている。

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最も古く、かつ有名で人気のある色対策カードと言えば《紅蓮破》《水流破》、そして直系の先祖《赤霊破》《青霊破》だろう。レガシーは青が強い環境なので《紅蓮破》系の方が多く使われているが、《水流破》も《騙し討ち》やかつての《レンと6番》等メタにあわせて使われているし、その昔《誤った指図》が使われていた頃は、対象を変えられない《赤霊破》《青霊破》の方が強いという論争もあった。

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ゲームの主役が呪文からPWに移ったせいで姿を消した

色別に見る色対策:対白

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ここ数年の『白は防御の色とは言うてますけど、環境支配しないようにタフネス1で固めたろ』という謎の政策の弊害をモロに受けているデスタクには劇的に効く《夜の戦慄》。《レンと6番》の影響でタフネス1が数を減らしていた頃は《虐殺》も使われていた。

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今ならPW除去くらいついてていい

今日より除去の性能が低く、ニューホライズン(《聖遺の騎士》)や《石鍛冶の神秘家》が幅を利かせていた時代があった。そんな時期に使われていたのが《死の印》だ。《致命的な一押し》がある今では少々ロースペックか。

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今なら範囲の広い《疫病を仕組むもの》になってしまう

色別に見る色対策:対青

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テンペストの色対策ほんとすき

レガシー最強の色である青に対する最強の対策カードと言えば、先述の《紅蓮破》になるのだが、より強力な色対策を求めて《沸騰》や《窒息》に手を染める者もいた。マジにハマると理不尽さに手が出るレベルだが、押されている状況では役に立たないし見た目ほど強くないよ…?(高度な情報戦)

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名前、イラスト、フレイバー三拍子揃っているけどルールが超複雑

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君はヴィンテージだね

色別に見る色対策:対黒

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ダークデプスの《マリット・レイジ》トークンや、グリクシスの《グルマグのアンコウ》を直接的に除去できるカードとしてよく使われているのが《天界の粛清》だ。白なのでパーマネントになんでも触れる反則加減がウリだ。しかし唯一絵がキモいというデメリットがあるうえ、プレイヤー報奨版がどこにも売ってない。

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《マリット・レイジ》に的を絞るなら、なんで黒対策になっているのかわからない《エレファント・グラス》や、《突然の衰微》が効かない《日中の光》という選択肢もある。

色別に見る色対策:対赤

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現在使われている赤対策と言えば《水流破》、《天界の粛清》くらいなものだが、コンボデッキが今ほど速くなく、バーンデッキに一定の人権が与えられていた昔は(そう、現代レガシーはアパルトヘイトだ)、《寒け》なんてのも使われていた。今、赤いデッキといえばプリズンなのだが、アーティファクトが結構使われていて効果が薄かったり、先置きしなければ強くない、そもそもメタにいない(枠がない)等々、非採用理由は結構シビアだ。しかしエンチャントに触れない色に向かって2マナでこんな置物を刷るという、当時のウィザーズもどうかと思う。

色別に見る色対策:対緑

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緑対策と言えば、カナスレ(RUGデルバー)がダークデプスやミラー対策として使ってくる《水没》ぐらいか。緑は対策される色というより、対策する色としての性格が強くなっている気がする。また《非業の死》なんてのもあったが、ワンショットを決めてくるエルフにはそこまで効かなかったりする。

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初めて買ったスターターから出てきた

夏の帳は最強の色対策カードなのか

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時を戻そう。名実ともにMTG史上最も替え歌が作られたかもしれない《夏の帳》は、史上最もヘイトを買った色対策カードでもあるかもしれないという疑惑だ。

盤外戦争にまで発展。《夏の帳》は現代のスターリングラードか。

《夏の帳》がヘイトを行う色は青と黒だ。そう、レガシー最強の色とも言われている2色をヘイトしている。歴代の色対策と比べて、範囲の広さも対象も"レガシー向き"と言える。《夏の帳》が反感を買いやすい理由の一つは、被ヘイトデッキを使っているプレイヤーの母数が多いことだろう。誰だって下手をすれば1:3交換されるカードなんて使われたくは無い。その声がどんどん大きくなっているのだ。

もう一つは、こちらが重要なのだが、これが誰でも使えてしまうという点だ。

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はい出ました。ビーダマン。

メタゲームの大半を迎え撃てて、ノーリスクなら誰だって使う。ビーダマン環境なら何枚だろうがポリシーの許す限り投入すればいい。いま《夏の帳》は緑のカードに見えて、緑のカードではない。

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まさかの6色目

《夏の帳》は禁止するしかないカードなのか

12月16日の禁止改定で、《王冠泥棒、オーコ》に並んで「禁止しろ」という声が多かったのが《夏の帳》だ。しかし実際にはノーチェンジだった。どうすればよかったのか。ドローをやめろ、という意見が多いが、それには否定派だ。《秋の帳》と大差が無くなるからだ。身も蓋もないが、1マナというのが全ての元凶だという考えだ。ジェイスもオーコもリリアナだろうが《苦花》だろうが破壊できる《威圧の誇示》というカードがある。

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《夏の帳》の上位種のようなカードだが、全くといっていいほど使われていない。それだけレガシーにおいて1マナと2マナの差が大きいのだ。市川ユウキの言うように、おとなしく2マナのバファリンにしておくか、1マナの劇薬として投入するしかなかったのだ。そこでウィザーズは後者を選択しただけの話だ。色対策カードにマイルドな特効薬は無いのだ。

今後、レガシーは《夏の帳》を無視できる赤系、緑系のアグレッシブなデッキや、《全てを護るもの、母性樹》入りのSNTが台頭、それを追いかける他のデッキという構図になるだろう。

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というかもうなってる。奇跡2位の中でエルフが伸びてるのが意外。

まとめ
・《夏の帳》はやべーけど、過去の色対策の歴史から見るとあんな過激思想に至ったのには情状酌量の余地あり。
・色対策カードに半分が優しさでできている特効薬は無い。嫌ならおとなしく他のデッキを使え。
・母聖樹型のSNTが増えているので不毛パッケージ的な物が必要か

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