さよならしたい新木場アゲハの朝は雨。
新木場アゲハにはボスとの忘れられない思い出が沢山ある。
新木場に向かう途中、首都高から見たレインボーブリッジの夜景が、今でも鮮明に思い浮かんでくる。
あの時、あの人とあの景色を見た時に、俺は東京に上京したことを、心底喜んだ事を覚えている。選択は間違っていなかったんだと。
光り輝くレインボーブリッジ、首都高の夜風を切り裂くベンツのSL、運転席にはテレビで見たボスがいる。新木場アゲハに向かう首都高が俺は大好きで、ボスと行くクラブの中で一番好きだった。
だけれど一度だけ、その景色が嫌いになった日があった。二度とアゲハに来たくないとさえ思った。
当時、新木場アゲハに毎週通ってたパリピな兄ちゃんは、アゲハで起こった乱闘騒ぎを知っているんじゃないだろうか。
その乱闘事件の原因は、ボスと俺の些細な出来事から始まっていた。
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