見出し画像

オーケストラコンサートに行こうとしたらピアノリサイタルに行っちゃった人間の話と感想

 ピアノを始めてはや数週間。

 教室で使用している超初心者用のテキストの中身もそこそこ弾けるようになり、ネットでレビューを漁り買ったテキスト(”がんばらずに弾ける初心者のクラシック”)を併用しつつ毎日一時間程度は弾いている。
 曲の中には「あ~~なんかメロディは聞いたことある~~~」というものから「なんだこれまったく知らん…」ってなものまであって、ぶっちゃけまだ10曲も触れていないだろうに、それでも知らないものが半分ほど。初心者用テキストということはそれなりに知名度があるものがピックされているはずなのに…。
 やだ…私のクラシック知識ってばド素人以下…?? ということで、とりあえずクラシック曲を聞いてみることにしたのがつい一週間ほど前。なにかと便利なこのご時世、基本無料で音楽を聞けるアプリにもクラシック曲が多く入っているので、これで楽しむのも良いな、と思った。
 思ったし、ちょっと聞いてた。
 でも、オーケストラを聞いてると思ってしまったのだ。

 ……生音で聞いてみたいな、と。

 あとなんか同じ曲でも指揮者によって違うとか、あるらしいじゃん???
 面白そう!

 ……と、ここまでが前日譚。
 善は急げで取り急ぎ都内近郊で行われるコンサートを漁りまくった。
 某クラシック関係のブログで初心者向けとおすすめされていた指揮者と楽団の演奏が近日にあったものの、近日すぎてもうS席しか残っておらず…。さすがにS席はなあ、と泣く泣く見送り。
 つらつらとプレイガイドや劇場のチケット情報を見ていると、巨匠の文字が目に入る。
 お名前をググった傍から出てくる出てくる数々の経歴。クラシック知識ほぼゼロの私でも知っている指揮者のお名前なんかもあり。そしてコロナで延期していたあのコンサートがついに、という感じで、日にちも近く席もまあまあお手頃なところが残っていたので、えいやっと申し込み。
 そのコンサートの名称は「ホアキン・アチュカロ/ピアノリサイタル」。

 ……そう、この人間、オーケストラコンサートを申し込んだつもりがピアノコンサートのチケットを申し込んでいたのである。

 しかし結果から言うと、めちゃくちゃ良かった。
 間違えて良かった、とすら思いました。

 当日の曲目はこんな感じ。

そしてアンコールにて「スクリャービン:2つの左手のための小品より ノクターン op.9-2」「スクリャービン:12の練習曲より「悲愴」op.8-12」が演奏された


 ショパンとリストはわかる。ラフマニノフは……なんかで名前だけ聞いた。すまないがそれ以外は知らん。
 という感じで、本当は予習していくのが良かったんだろうけど、新鮮味も欲しいなと思ってあえて何も調べずに行った。(パンフに簡単な解説は書いてあったので、開演前にそれだけちらっと読んだ)

 私的にこんなきちんとしたコンサートに行くのは初めてだったからどきどきしながらも久々に川崎に降り立ち、迎えた開演。
 一曲ずつ感想書こうとしたけど、「すげえ」しか書けなかったのでやめた。

 最も良いなと思ったのはピアノソナタ第三番の第四楽章。どうやら自分は派手なものが好きっぽい。あと高音の音階くだってくの繰り返すのとか。
 下手から出てきたときはちょっと歩き方おぼつかないおじいちゃん(まじでものすごく失礼)が出てきて大丈夫…?!と思ってしまったんだけど、そんな心配吹っ飛ぶくらいめちゃくちゃ力強い演奏で、もう本当にどれもあまりにも綺麗で、やわらかい熱みたいな。
 印象に残っていることは演奏はもちろんだけど、ホアキンが演奏前に祈っていたこと。なんかのワンシーンみたいだった。
 そして唯一惜しむらくは上手側の席だったので、手さばきが見られなかったこと。見られないことで演奏に集中できたと考えると良かったのかもだけど……いやでもやっぱり見たかった………。っていうか楽譜無かったけど、もしかしてあの量を暗譜してんの……?うそでしょ……?

 何はともあれすごくすごく楽しかった。
 けどやっぱりクラシックは知識があった方が楽しいんだな。色々勉強したい。

 そして次こそはオーケストラ行こう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?