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7月17日

7月17日

日記を始めて12日が経った。
この日記は、だいたい二日前のことを思い出しながら書いているが、それも少しずつずれてきている感覚が出てきた。

起きたことは、全て過去のことなのでそれを考えていると、日にちの感覚が曖昧になっていくのだ。
過去は過去で、一日前でも二日前でも、一年前でも十年前でも過去だった。
当たり前のことのようだが、よくよく考えてみると不思議な感覚にならないだろうか?

そんなことを思いながら、今日道を歩いている時に、一歩進むことに未来に行って、今になり、その今が過去になり、今、未来、今、未来、振り返ると全て過去だった。
今だって、一文字打つごとに未来が今になり、過去に全てなっていく。

16歳の時に、一瞬付き合った少し年上の今は友達になった彼が星男に遊びにきてくれた。
私がまだモデルになる前で、東京に遊びに来ているうちに東京で出来た友達の紹介で知り合い、付き合うことになった。理由は忘れてしまったのだが、あっという間に別れてしまった。
その後は、友達として付かず離れず、お店が出来てからも遊びにきてくれる関係になった。
彼は、コロナ禍の間、学生として台湾に住んでいて、それはその時初めて聞いたから、三年ほど会ってなかったことになる。それでも会うと、会っていなかった時間を忘れて、すぐに過去と今が時空を超えて、繋がっていく感覚を持った。

私が16歳の頃、彼は20歳で、今は私がもうすぐ47歳になり、彼は51歳になっていた。
色々な時期をお互い見ていて、やっていることなどお互いに色々な時期で違っているが、はじめて会った時の彼の印象がまるで変わっていなくて、やっぱり不思議な感覚になった。

星男が12年目を迎えていて、私が新宿二丁目でお店をやっている未来など想像もしていなかった。
場所があると、自ずと色々な人たちと関係が作られて、想像もできなかった人たちと深い交流ができた。
連絡を取り合っていなくても、昔の彼が遊びに来てくれたりするのだ。

12年はあっという間だったけど、今だって一瞬が今で過ぎていった過去のページが増えていく。
交差点のようなお店の中で、色々な人と会いながら、私に訪れる様々なストーリーが無数に広がっている。

私は、このことを書き留めたくて、その中から感じることを知りたくて、お店を始めたのではなかろうか。










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