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7月23日

7月23日

誕生日パーティーから一夜明け、迎えた誕生日当日はとても静かなものだった。
いつものように、瞑想をしたのちカフェに行って文章を書いた。

沢山の方たちと賑やかに楽しい時間を過ごした後は特に、一人になって、自分に向かう時間が必要だと思うようになった。
いつもと変わらないルーティーンを淡々とこなしながら、ひとりでいることを満喫する。

ひとりだとわかって初めて、人といることの幸せを感じられる。
そして、依存とこころの支えは違うことに気がついていった。

夜は、たくさんの人たちがまたお祝いに来てくれた。
そして、久しぶりに星男に内田春菊さんと娘1ちゃんがお祝いに来てくれた。

娘1ちゃんとは、久しぶりに会って、近況を話してくれたり、親子の会話を聞いているのが楽しかった。
十数年前まで、私は毎日のようにみんなの会話を聞いていた。
内田さんのお家での仕事だったので、生活の中での会話というのも当然あり、私は長くお世話になっていたので、子供たちにとって家族の中に不思議といつもいる不思議なお兄さんという感じだっただろうか。
娘1ちゃんの幼稚園のお迎えに行った時、普通はお母さんやお父さんが迎えにくるからか、20代の男性に見える私がお迎えをするのが珍しかったようで、
当時の彼女に「むねくん、お迎えに来ないで」と言われたことがあった。
まだ若かった私も、子供の意見として捉えられず、思わずむっとして、不貞腐れて先を歩いていってしまった。
その後すぐに、目立つのは嫌だろうなと思い直して、手を繋ごうと手を出したら繋ぎ返してくれて、二人で手を繋いで帰った。
その時のことを、内田さんにも伝えて、彼女に話してくれたからかその後迎えに来ないでと言うことはなかった。
控えめで優しい1ちゃんが、私に反発して意見を言うのはその時だけだったと思う。

子供たちは大人になって、話す内容も子供の頃とは違うけれど、あの時の優しくて控えめだった彼女は変わらずにそこにいて、あの頃と同じように気持ちが和んだ。
私も、不思議とあの頃と同じように不思議なお兄さんに一瞬で戻っていた。



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