誰かに教えてもらった方法ではなく

仮面展のための仮面作り。やすりは粉が舞うので袋の中で作業。これがびっくりするくらい汗が出ます。休み休み続けて、まだもう少し手直しを入れたいところ。

「詩と出会う 詩と生きる 若松英輔」https://amzn.to/3j1Jnl1
をたびたび読みながら(この本、とっても素晴らしいです)気になって読み始めている宮沢賢治の「春と修羅」わからないところもあるけれど、一遍の詩にとても惹かれてしまった。

小岩井農場にある一部分

中略
この不可思議な大きな心象宙宇のなかで
もしも正しいねがひに燃えて
じぶんとひとと万象といつしよに
至上福祉にいたらうとする
それをある宗教情操とするならば
そのねがひから砕けまたは疲れ
じぶんとそれからたつたもひとつのたましひと
完全そして永久にどこまでもいつしよに行かうとする
この変態を恋愛といふ
そしてどこまでもその方向では
決して求め得られないその恋愛の本質的な部分を
むりにもごまかし求め得ようとする
この傾向を性慾といふ
すべてこれら漸移のなかのさまざまな過程に従つて
さまざまな眼に見えまた見えない生物の種類がある
この命題は可逆的にもまた正しく
わたくしにはあんまり恐ろしいことだ
けれどもいくら恐ろしいといつても
それがほんたうならしかたない
さあはつきり眼をあいてたれにも見え
明確に物理学の法則にしたがふ
これら実在の現象のなかから
あたらしくまつすぐに起て
明るい雨がこんなにたのしくそそぐのに
馬車が行く 馬はぬれて黒い
ひとはくるまに立つて行く
もうけつしてさびしくはない
なんべんさびしくないと云つたとこで
またさびしくなるのはきまつてゐる
けれどもここはこれでいいのだ
すべてさびしさと悲傷とを焚いて
ひとは透明な軌道をすすむ
ラリツクス ラリツクス いよいよ青く
雲はますます縮れてひかり
わたくしはかつきりみちをまがる

寂しさと悲傷とを焚いて この焚いてというのが何かグッとくるものがあるし(それを燃料にさえするというような)その後「人は透明な軌道をすすむ」透明な軌道ってどんな軌道なんだろう。嘘や偽りのない世界で、自分のままが見えてしまう道。というように私は感じた。その後、「かつきりみちをまがる」というところで、自己としてたった一人きりで勇敢に歩んでいく意志を感じた。さびしさについてもとてもよくわかる。
詩って素晴らしい。

ゴールデン街、銀河系。銀河の中で出会った友人が今日は私がとっても今聞きたかった言葉を話してくれていた。
もう何を言ったのか既にわからなくなっているが、それで良いんだと思う。

あなたは変わるべきだと
あなたは愛に突入するべきだと
誰かに教えてもらった方法ではなく
自分で感じて
信じていく道をいくべきだと

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