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「一強」は夢の国を壊す ディズニーを愛する元SVがお伝えしたいこと2-①

ディズニーを愛する元SVがお伝えしたいこと1では、「なぜオリエンタルランドの運営を批判するのか」についてお伝えしたく、東京ディズニーシー運営の現状を書いてきました。

ディズニーを愛する元SVがお伝えしたいこと2では「オリエンタルランドを変節させたのは何か」です。もちろん1同様に「なぜか」に言及する内容も多く含まれます。

最初はこの限定本についてです。

即決 レア【非売品】東京ディズニーリゾート 25周年 キャスト限定 本 Making dreams come true~これが私たちの仕事~|Yahoo!フリマ(旧PayPayフリマ)
紹介
「キャスト限定で配布されたもので貴重です。キャストやゲストの感動的なメッセージやエピソード集です。」

この本の最初のページに1枚の写真が掲載されていますが、その写真を見た瞬間「この本は読めない」と思いました。その理由は単純です。東京ディズニーランドのシンデレラ城をバックにディズニーのキャラクターやコスチュームをまとった数多くのキャストが「集合」したものです・・・が、なんと一番前中央にはスーツ姿の社長と会長が写っていました。

東京ディズニーランド1周年時の『ダイアリー(年間記録の小冊子、非売品)』に全く同じ発想の写真が掲載されていましたが、中央はミッキー&ミニーをはじめとしたおなじみのキャラクターたちです。夢と魔法の王国ですから当たり前です。

2008年当時の加賀美俊夫会長の発案と私には理解できました。

ディズニーを愛する元SVがお伝えしたいこと2でお伝えしたいこと、「オリエンタルランドを変節させたのは何か」、それは加賀見元社長「一強」体制による夢の国壊しという私の見方です。

「一強」について述べます。

日本人がアベノミクスで豊かになれなかった理由、河野龍太郎氏が解説 | アベノミクス 継承に値するのか | ダイヤモンド・オンライン (diamond.jp) 2020年10月12日

「安倍一強」と言われた時代がありました。現在改めてその「一強」を考えてみても、その功罪に対する評価は分かれるとは思いますが、今起きている自民党の諸問題がその答えを示しているでしょう。また、ロシアと中国、北朝鮮の政治体制も「一強」と言えますが、いずれの国も主権者であるはずの国民が幸福であるとは思えません。

東京ディズニーリゾートも同じです。ウォルト・ディズニーが残した『ディズニー亡き後も』の一言「品質こそ成功の鍵なのだ(提供するサービス、ショー等の品質)」を変えられ、「収益こそ・・・」に様変わりした姿が現在の東京ディズニーリゾートです。

ウォルト・ディズニーの言う成功とは「すべてのゲストとキャスト、関係者をハッピーにすること」とお伝えしたいと思います。

では、いつから、どうして加賀見元社長は「夢の国壊し」を考え、実行に移してきたのでしょうか。

加賀見元社長が副社長が代表取締社長に就任したのは1995年6月ですが、当時の高橋政知社長が81歳であったことと森光明 - Wikipedia社長の急逝を考えると、舞浜地区に第二テーマパーク東京ディズニーシー - Wikipedia構想が協議された1992年頃から「自分こそが」と考えていたと推察されます。

そして、就任翌年の1996年に「OLC 2010 Vision 」が発表されましたが、このビジョン(実行計画)は私には到底受け入れられるものではありませんでした。もちろん、私が受け入れなくてもオリエンタルランドに何の影響もありませんが。

東京ディズニーリゾートへの進化 | OLCの沿革・歴史 | オリエンタルランドについて | 株式会社オリエンタルランドより
1996年に、当社は新たな企業理念とともに、その理念のもとに当社が2010年に達成すべき企業像「OLC 2010 Vision」を制定しました。

1995年、経営体制を一新した当社では、今後取り組むべき事業課題として、「第2テーマパークの建設」、「舞浜駅前開発」、「ホテル事業への進出」、「新交通システムの導入」、「株式上場」という、5つのプロジェクトを掲げました。
翌1996年に、当社は新たな企業理念とともに、その理念のもとに当社が2010年に達成すべき企業像「OLC 2010 Vision」を制定しました。これは単なる事業としての成長戦略にとどまらず、「自由でみずみずしい発想を原動力に、すばらしい夢と感動、ひととしての喜び、そしてやすらぎを提供する」という当社の企業活動の根幹とも言うべき「企業使命」や、企業活動全般にわたって「あるべき姿」をビジョンとして示したものです。
<引用終了>

「一強」による「一新(新たに制定)」とは、過去(東京ディズニーランドの成功)の延長線上で行うものではなく、さらに前任者を否定するということを意味します。

「一新」されると説明された内容の一部と「そもそも論としての東京ディズニーランド」については次回の記事でお伝えします。


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