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「ヴィンランド・サガ」観てる?

日曜日の深夜からNHKで放送されているアニメ『ヴィンランド・サガ』が面白くて、是非オススメしたい!NHKのまわし者ではないよ、amazonPrimeビデオでも観られるよ。

どんな話?

かつて戦鬼(トロル)と謳われ恐れられた戦士を父に持つ子「トルフィン」が時代の波に呑まれながら本当の戦士を目指す、という話。ヴァイキングが縦横無尽に行き交う北欧を舞台に、男たちの闘いが描かれます。原作は22巻まで発売されており、現在アニメの内容は3巻目ぐらいでしょうか。歴史系漫画で言うと、最近は「アンゴルモア」や「ゴールデンカムイ」などのアニメ化が続いていて、筆者は大変嬉しい!

それでは、アニメの公式twitterやホームページに上がっている時代考証を担当された小澤実教授のインタビューについてまとめていこう!                      小澤教授は立教大学で西洋中世史を研究されています。講義が人気になりそう・・・

ヴィンランド・サガに原作がある?!

ヴィンランド・サガの「サガ」とは、物語という意味です。アイスランドで14世紀に書かれた「赤毛のエイリークのサガ」「グリーンランド人のサガ」
という2つの物語が参考になっているだろうと教授は言います。そこに、アイスランドを出港したヴァイキングがグリーンランドに到着し、さらにその先の大きな大陸(アニメ中で言うヴィンランド)に到着し、現地人と交流したという話が載っているそう。

確かに、アニメ1話でレイフおじさんが新大陸への冒険について子供達に語っていたような・・・。

専門家の間でこの2つの物語を合わせて「ヴィンランド・サガ」と呼ぶそう。また、トルフィンやレイフおじさんなども実際に存在した人のようです。思っている以上に史実を参考に作り込まれた作品のようですね!

背景を感じてほしい

北欧の自然・暮らしが存分に描かれていることもこのアニメ・漫画の特徴です! アイスランドは火山地帯が多く占めるため、農耕には適していません。そのため、羊の牧畜が主な産業になります。アニメの1・2話で羊の世話をするトルフィンの姿が描かれています!

(アイスランドなど今の北欧についてもっと詳しく感じたいなぁと思ったら、漫画『北北西に雲と往け』もオススメですよ!)

また、ヴァイキングと言えば ”船” です。荒々しい海原を豪快に進んでいくこの船は「ロングシップ」と言うそう。竜骨周りに板を一枚一枚重ねて貼っていき、その板と板の間に木のおがくずを詰めて船全体を作っていくそう。(この作り方を「クリンカービルド」という)

この作り方だと、板張り構造とその間に詰めたおがくずがクッションとして波の衝撃を吸収してくれるとのこと。だから、荒波を渡っていけるんですね!教授、勉強になります。これからも船のシーンはアニメで流れると思うので注目してみましょう。

これまでのイメージが変わる!?

ヴァイキングというと、「骨つき肉に貪り付き、酒を搔っ食らう野蛮な海賊」という印象を抱いてきました(少し言い過ぎかなw)。おそらく皆さんもそうだと思います。しかし、最近の研究では必ずしもそうでは無かったと考えられているようです!!

当時、ヴァイキングは商人としての姿が非常に大きかったようです。彼らが担った中継貿易は、ヨーロッパ世界の閉鎖的な交易ネットワークに変化を与えていったとのこと。

レイフおじさんは、まさに商人としてのヴァイキングを表していますね。ヴィンランド・サガでは、これからも彼らの暮らしが描かれていくと思います。ストーリーだけでなく、建造物・風景・生業・服装・慣習などにも注目して見直すと新たな発見があるかもしれませんね!

他にも制作に関わった方々がインタビューを受けていますので、気になったかたは上記リンクから確認してみてね!!

それではまた会いましょう!バーイ

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