村元正剛

いつでもライター、ときどき編集者。そして、演劇ファンです。

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  • 村元正剛の観劇ノート

    あくまで個人の感想です。

  • 韓国ドラマを勝手に採点

    僕の韓国ドラマBEST3は、  1. 二十五、二十一  2. 愛の不時着  3. ヴィンチェンツォ です(2023年6月15日現在)

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城山羊の会「萎れた花の弁明」を観てきました!

城山羊の会「萎れた花の弁明」 作・演出:山内ケンジ 出演:岩谷健司、岡部ひろき、岡部たかし、石黒麻衣、朝比奈竜生、村上穂乃佳、原田麻由、J.K.Goodman 劇場:三鷹芸術文化センター 星のホール 観劇日:2023年12月13日(水曜)19:00~ あけましておめでとうございます。 今年も、いい作品に出会いたいものです。 というわけで、年が明けてしまいましたが、 昨年最後に観た作品の感想を。 師走の城山羊の会、しかも、古巣とも言える三鷹芸術文化センター。 楽しみでしか

    • モヤっとしつつも、後味スッキリ。桑原裕子さんの新作「たわごと」を観てきました。

      穂の国とよはし芸術劇場PLAT プロデュース「たわごと」 作・演出:桑原裕子 出演:渋川清彦、渡辺いっけい、田中美里、松金よね子、谷恭輔、松岡依都美 劇場:東京芸術劇場 シアターイースト 観劇日:2023年12月10日(日曜)14:00~ 臨終を迎えた作家をめぐる物語。 ただし、その作家が舞台には登場しません。病床に臥して、話すことはできず、呼び鈴で意思を伝えることがだけができる存在として描かれています。 彼の秘書であり愛人であった女性。彼には久しく会っていなかった2人の

      • 期待以上に面白かったMCR。「シド・アンドウ・ナンシー」を観てきました。

        MCR「シド・アンドウ・ナンシー」 作・演出:櫻井智也 出演:佛淵和哉、池戸夏海、堀 靖明、塩川千尋、若月海里、前田 勝 ほか 劇場:下北沢 OFF・OFF シアター 観劇日:2023年12月6日(水曜)19:00~ 友人が出演しているので初めて観た劇団。冒頭から会話のおかしさに笑いを誘われて、物語が見えてくるたびに、面白い人物が増えてきて、自然に引き込まれる展開。主人公の現在と過去が交錯する構成ですが、潔いほどにパッパッと気に変わり、間延びしなかったのは構成・演出の妙かな

        • 横山拓也氏の脚本が秀逸 「モモンバのくくり罠」

          iaku「モモンバのくくり罠」 作・演出:横山拓也 出演:枝元 萌、祷キララ、緒方 晋、橋爪未萠里、八頭司悠友、永滝元太郎 劇場:シアタートラム 観劇日:2023年11月26日(日曜)13:00~ ケータイも繋がらない山奥で、ほぼ自給自足の暮らしを営んでいる家が舞台。そこには女性が一人で暮らしていて、会社勤めの夫は街に暮らしている。そして、昨年まで母と一緒に暮らしていた娘も、今は山を降りて街で父と暮らしている。そんな別居家族が、山の実家で久しぶりに会う日が描いた作品。 “

        城山羊の会「萎れた花の弁明」を観てきました!

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          向井理が好演。「リムジン」を観てきました。

          M&O Playsプロデュース「リムジン」 作・演出:倉持 裕 出演:向井 理、水川あさみ、小松和重、青木さやか、宍戸美和公、田村健太郎、田口トモロヲ 劇場:本多劇場 観劇日:2023年9月6日(月曜)18:00~ 保身のために、咄嗟についた細やかな嘘が、長く自分を追い詰めることになる。そんな、誰にでもあるような痛さを感じた作品。嘘をついた人も、つかれた側も、ひょんなことから真実を知っていまった人も、みんなそれぞれに微妙な感情に苛まれてしまう。脚本が巧みで、テンポが良いので

          向井理が好演。「リムジン」を観てきました。

          キング・ザ・ランド

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          キング・ザ・ランド

          宮部みゆきの小説を舞台化。期待していた以上に楽しめた「あかんべぇ」

          劇団前進座「あかんべぇ」 原作:宮部みゆき 脚本:佃 典彦 演出:松本祐子 出演:山本春美、渡会元之、上沢美咲、横澤寛美、柳生啓介 ほか 観劇日:2023年10月20日(金曜)18:30~ 劇場:三越劇場 劇団名は知っていたけど、一度も興味を持つことがなかった前進座。歌舞伎の劇団なのか、新劇なのか、新派(と言っても定義は知らない)なのかもわからない。なのに、なぜ観に行ったのかと言えば、演出が文学座の松本祐子さんだったから。彼女は大学時代の後輩で、彼女が演出する作品は、大学時

          宮部みゆきの小説を舞台化。期待していた以上に楽しめた「あかんべぇ」

          ジャニーズファンだけでなく、多くの人に観てもらいたい秀作「チョコレートドーナツ」

          「チョコレートドーナツ」 原作:ドラヴィス・ファイン、ジョージ・アーサー・ブルーム (ドラヴィス・ファイン監督映画「チョコレートドーナツ(原題:ANY DAY NOW」より) 翻案・脚本・演出:宮本亞門 訳詞:及川眠子 出演:東山紀之、岡本圭人、鎗田雄大、山西惇、高畑淳子 ほか 観劇日:2023年10月17日(火曜)18:00~ 劇場:PARCO劇場 同名映画の舞台化で、演出は宮本亞門さん。日本を代表する演出家のお一人ですが、僕はこれまでに観る機会がなく、本作は初めてでした

          ジャニーズファンだけでなく、多くの人に観てもらいたい秀作「チョコレートドーナツ」

          ケムリ研究室の第3弾「眠くなっちゃった」。期待が大きすぎたかも......

          ケムリ研究室「眠くなっちゃった」 作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ 出演:緒川たまき、北村有起哉、野間口徹、篠井英介、音尾琢真、奈緒、水野美紀 ほか 観劇日:2023年10月15日(日曜)13:00~ 劇場:世田谷パブリックシアター ケムリ研究室は、ケラさんと緒川たまきさんによるユニットで、今回が3回目の公演。第1弾の「ベイジルタウンの女神」がものすごく面白くて(僕がこれまでに観た芝居の中でトップかも)、第2弾の「砂の女」(原作は安部公房)も、「ベイジルタウンの女神」

          ケムリ研究室の第3弾「眠くなっちゃった」。期待が大きすぎたかも......

          主演がいいね! 「ガラパコスパコス ~進化してんのかしてないのか~」

          「ガラパコスパコス ~進化してんのかしてないのか~」 作・演出・出演:ノゾエ征爾 出演:竜星涼、高橋惠子、藤井隆、青柳翔、瀬戸さおり、中井千聖 他 劇場:世田谷パブリックシアター 観劇日:2023年9月23日(土曜)18:00~ 竜星涼さんが演じるのは派遣業でピエロを演じる青年。老人ホームに慰安訪問して、パントマイムで入居者に花を渡したりすることもあるようです。そして、花を受け取った老女(高橋惠子さん)が、青年の家にまでついていき、一緒に暮らし始めることになる。そんなお話。

          主演がいいね! 「ガラパコスパコス ~進化してんのかしてないのか~」

          「いつぞやは」を2回観た感想

          シス・カンパニー公演「いつぞやは」 作・演出:加藤拓也 出演:平原テツ、橋本淳、鈴木杏、夏帆、今井隆文、豊田エリー 劇場:シアタートラム 観劇日:2023年9月6日(水曜)18:30~/2023年9月24日(日曜)14:30~ 近年注目している加藤拓也氏の新作。主演は窪田正孝さんの予定でしたが、初日を迎える5日前に怪我(骨折)のために降板を発表。急遽、平原テツさんが代役を務めることになりました。平原さんも、共演者も、関係者の皆さんもさぞかし大変だったと思います。 僕は初日

          「いつぞやは」を2回観た感想

          プロデューサーの熱い思いが伝わった「玄海灘」

          主催:玄海灘を上演する会 提携:異文化を愉しむ会 原作:金達寿 脚色:有吉朝子 演出:志賀澤子 出演:二宮 聡、高井康行、和田響き、神由紀子、青山眉子 ほか 劇場:調布市せんがわ劇場 観劇日:2023年9月1日(金曜)19:00~ 原作の「玄海灘」は、在日朝鮮人の小説家・金達寿氏が1952年~1953年に発表した作品。氏の代表先の1つで、芥川賞の候補にもなったそうです。 舞台は日本統治末期の京城(ソウル)。日本と関わりを持つ朝鮮人たちの苦悩と葛藤を描いた作品。僕は、お芝居

          プロデューサーの熱い思いが伝わった「玄海灘」

          二十五、二十一

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          二十五、二十一

          ウ・ヨンウ弁護士は天才肌

          感動する度 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ☆ ☆ 泣ける度 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ☆ ☆ ☆ ☆ 笑える度 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ☆ ☆ ☆ 興奮する度 ★ ★ ★ ★ ★ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 心が温まる度 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ☆ 考えされられる度 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ☆ 恐ろしい度 ★ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ むかつく度 ★ ★ ★ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 一気に観ちゃう度 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ☆ ☆

          ウ・ヨンウ弁護士は天才肌

          「ブラウン管より愛をこめて」〜さすがチョコレートケーキ、ていねいな作品でした〜

          劇団チョコレートケーキ「ブラウン管より愛をこめて ー宇宙人と異邦人ー」 脚本:古川 健 演出:日澤雄介 出演:伊藤白馬、岡本 篤、青木柳葉魚、林 竜二、緒方 晋、清水 緑、浅井伸治、足立 英、橋本マナミ 劇場:シアタートラム 観劇日:2023年7月2日(土曜)14:00~ チョコレートケーキは “史実を細かく調べた真面目な脚本を上演している劇団” というイメージがあります。が、今回はちょっと趣きが異なるタイトルで、テレビで活躍中の橋本マナミさんが出演されたりするので、どんな

          「ブラウン管より愛をこめて」〜さすがチョコレートケーキ、ていねいな作品でした〜

          「兎、波を走る」を観て、震えました。

          NODA•MAP 第26回公演「兎、波を走る」 作・演出:野田秀樹 出演:髙橋一生、松たか子、多部未華子、秋山菜津子、大倉孝二、大鶴佐助、山崎 一、野田秀樹 ほか 劇場:東京芸術劇場 プレイハウス 観劇日:2023年6月23日(金曜)19:00~ かなり昔、野田秀樹さんが夢の遊民社を率いていたときにね、野田さんが著書に「枕元に手帳を置いて、夢で見たことも書き留めている」といったことを書かれていたと記憶しています。それもあってか、僕は、野田さんの作品を観ると、野田さんの夢を

          「兎、波を走る」を観て、震えました。