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「隣人の愛を知れ」 読んで

さっくりとした感想

 「恋のその先を描いた物語」
その通りの内容。人生の一部である「恋」の行方を見せてくれる。
単純な「別れました」「付き合いました」ではなく、複数の視点で恋を読めることが非常に楽しかった。

「もしかして...。」と思っていたことが当たったり、外れたり、推測しながら読む楽しさもあった。もう一周読めば、さらに繋がりが見えて面白いだろうと思う。

好きな言葉

辛い状況にいる自分が「一瞬でもどうにか報われたい」と思うから、苦しい胸の内を誰かに聴いて欲しいと人は思うのだ。

p176


悲しみよりも、幸せが寂しさを膨張させるのだと知った

p322


本当の不幸せとは、自己憐憫からいつまでも抜け出せずに、愛する人の幸せを願えないことだった。

p367


できることは、子どもを心配することではなく、彼らの力になることだと思った。
(省略)
子ども達が料理を作れるようになれば、きっと将来の具体的な支えになるだろう。

p369


なりたいと思えたらなら、あきらめるのはもったいないじゃないですか。
(省略)
思うようになれなかったことの方が多いですけど、本気でなりたいと生きていれば、近づいても遠ざかることはないんじゃないかな。

p395

好きだと思える自分になればいい。自分で好きだと思えないのに、隣にいる人には愛してもらおうなんて矛盾している。相手の愛情に不安になる前に、わたしが信じられる私でいること。それでも裏切られるなら、自分の愛に悔いはない。

p396

クラゲって死ぬときは溶けて消える

ひかり

 不倫を受けいれ、関係性を続けていく姿が良かった。「好き」なんだなと凄く感じたし、真っすぐさがあった。爆発の仕方は周りに対してよろしくないものであったが、起き上がり方が上手かった。
 「七転び八起」力強さ。「負けへんで!」があった。強い女性だった。

莉里

 可愛かった。ピンクのノートに子ども食堂で食べたものを書いている描写が好きだった。可愛い。
 お母さんと食べるパンケーキが少しずつ変わっていくのが面白かった。話の最後では、お母さんとパンケーキを作っていて、よかったなと思った。
 お母さんの優先順位が最後のまま変わらず「莉里」が1番だといいなぁ。


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