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#11 善人?悪人?…いやいや、人が悪い

ある日、友人とご飯を食べよるときの話です。そこでの会話に触発されて気づいたんですが、悪い人、つまり「悪人」と「人が悪い」はどうやら違うようなのです。今回は、そんなお話。

何が違うのか…。多くの場合、物事の善悪でもって線が引かれます。その意味で、善人/悪人で分けられそうですが、ここでは、メタ的か否かという補助線を使ってみたい。

よくよく省みれば、そして言ってしまえば、世の中の善悪なんて実にいい加減で。『桃太郎』の英雄譚も、鬼サイドからみれば殺し屋です。自分の言動をめぐって「正しい」と全く疑わない姿勢や思想という点では、両者に大きな違いはないのかも。各々の正義といってもいいかもしれません。あとは、身を置く環境次第って感じもします。

ここまでは、よく見聞きする話。でね、いずれにしても無自覚にマジメで無垢な人って、人を傷付けることもあるんだろうなーって。「丁度よく」をできない人というか。対照的に、クズなところのある温かい人もいる(笑)

大人になるにつれ、多かれ少なかれ後者であることを求められます。求められました。

目の前の出来事に対して、一歩退いてメタ的に眺められる。その上で、「丁度よい」折り合いに着地(しようと)する姿勢。たとえ若干、黒よりのグレーであっても、それが求められる気配です。だからこそ、ここではそれを指して「人が悪い」と表現しました。

確かにね、そんなバランス感覚の持ち主になりたいなーって思うんです。ほんと、トラブルも少ないし。って、冒頭の友人に伝えると、向こうは向こうで、いつだって正直な人柄には憧れもあるようで。あぁ、この類の話も無いものねだりなのかなって思う次第です。

幼い頃はあんなに称賛された、混じりっ気の無い正直さ。大人になって、世間に転がっとる塩梅に触れる度に、その落としどころに迷います。しれっと一億総「人が悪い」に変換する社会教育じゃなくて、役割分担ってことで、上手いこと棲み分ければ良いのに…。

その為には、「丁度よく」やるなかで取りこぼしたものを拾い上げるセンスは、磨く必要があるでしょうね。「丁度よく」やれない分、そこの努力は怠りたくないものです。

今回もお付き合いいただき、ありがとうございました。ではでは。










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