父の魂が弱っていく

どうもマグさんです。
父が入院してから半月あまり。
面会は一週間に1回だけ。13:00~17:00。
しかも面会者は2人までで15分間だけというシステム。
今のところ毎週会いに行けているけども、ちょっと早すぎやしないかい。

でも施設にいる時より色々看護師さんが世話焼いてくれるからこっちとしてはなんとなく安心。
とはいえ、会いに行くといつもナースステーションで経管栄養を入れられているんだけど、その姿が見ていて可哀そうなくらいに小さく見える。
施設ではベッドに横になった状態で経管栄養を流していたけど、病院では車いすに移乗して座位の状態で流している。
本人がとても辛そうで母が「お父さんしんどい?」って聞くと「うん」とうなずく。もう声も出ない。元気になるのかな?
看護師さんに聞くと朝晩は寝ながら流しているけど昼だけは起きてもらってやっていると。
これは腸ねん転の予防やら筋トレの意味合いも含まれているとのことで毎回本人も嫌がっているとのことだった。
そりゃそうだろね・・・。
しんどいわな・・・。

若いころは山岳部にいて趣味はテニス。
80代になっても横断歩道の信号が変わりそうになると走っていた父。
すっかり手足も骨と皮だけになってしまって、元気な姿を知ってるとその落差に愕然とする。

面会の時に母はたくさん父に話しかける。
「お父さん元気になろうね」
手足をさすってあげる。
「お父さん気持ちいい?」

そんな一コマをこっそりマグさんはスマホで撮影する。
いつか父と母がいなくなったときに忘れないように。

兄はいまだに面会に来ない。
仕事が忙しいそうだ。
仕方ないね。
個人的には仕事なんて代わりはいくらでもいると思ってるから
わからない部分があるけど。

是枝監督のある映画で
樹木希林が阿部寛に「アンタ、あたしがだんだん弱っていくの、ちゃんとそば見てなさいよ」ってセリフを言うシーンがあるんだけど
なんかお見舞いに行くたびにそのシーンが頭に浮かぶのよ。
親が老いて亡くなる、その人の物語が終わる瞬間を見るのはつらいけどきっとそれは残される人の務めなんだと思って生きます。


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