ボイスアイドルオーディションが俺にもたらした物
第9回シンデレラガール総選挙、ボイスアイドルオーディション(以下VA)の結果が出て3ヶ月以上が経った。
VAで当選した辻野あかり、砂塚あきら、桐生つかさの内あきらについに声が付いた。
残りのあかり、つかさも近いうちに登場しボイスが実装されるだろう、そういう期待感のある空気になっている。
一方で、俺の担当の内の声なしでありVAで己が持てる資金力と行動力をフルに使って応援したアイドル西園寺琴歌は……未だに出番が無い。
デレステで最後にカード追加がされたのが2018年7月10日開催のスシローなので、丸2年以上供給が無い。
この事実が今俺のシンデレラガールズ、デレステ、琴歌に対する向き合い方、これからどう付き合っていくべきか…考えさせられる事態になっている。
端的に言うと、今俺はゲームをプレイすることとP活をすることに対するモチベーションが急落している。
今はモバマスはほぼせずデレステがメインになってるが、それもイベント報酬を手に入れる最低限のポイントだけ稼いだら後は日々ログインするだけでデイリーミッションもろくにやってないし、ちょっと前までは落書き程度のものだがイラストを描いてみたり、自分が考えた琴歌のオリジナルユニットのデレステのMVスクショを撮ってTwitterに投稿したりするのも一旦やめてしまった。琴歌への思いが強くなりすぎて、それが報われないことに、P活をしようとする気力が奪われてしまった。
ここでVAに話を移す。
今年、シンデレラガール総選挙は従来の総選挙に加え、VAとの二枚看板で開催された。
声なし担当にとっては千載一遇のチャンスだった。
琴歌は去年の第8回総選挙でやっと圏内入りを果たし、今年はそれを弾みにより躍進して行こうという空気があった。
ただ、とはいえ初圏内が38位で、上の方には同じく声が付いていないが地力のあるアイドルが複数人いたため(琴歌はサプボによる繰り上げ含めると、VA開催時点で第8回総選挙結果の中では声なし6位だった)例えば38位→19位と順位を上げ、声なし3位以内に浮上して第10回総選挙で声を勝ち取る…これが現実的で果たすべき目標だっただろう。
それが、未ボイスアイドルのみで戦い上位3人は声が付くVAが開催されたために、ワンチャンあるのではないかという雰囲気になり、色めき立ったのだ。
俺は今までのどの総選挙よりも琴歌に全力を注いだ。
これまでいくらなんでも金がかかりすぎると避けていた投票券課金に手を出し、しこたま購入して投票したし、票交換を呼びかけたりダイマ募集ツイートに群がったりした。
その結果得られたVAにおける西園寺琴歌の順位は
不明
独自の集計システムを構築し出口調査を行なっていた人のデータによると、あかりあきらつかさが抜けた上での琴歌の順位は6位、キュート属性のみだと2位らしい。
100%盲信するわけではないが、VAで抜けた3人を除いた順位トップ10は上から
七海、マキノ、加奈、沙理奈、ライラ、琴歌、のあ、紗南、時子、忍
らしく、割と信憑性のあるデータのように思う。
つまり、ボイスには届かなかったが2年連続で結果は出せたのではないかということだ。
2年目で結果が出なければ第8回の38位は無意味に帰すことになってたので、これは喜ばしいことだと思う。
…
…
…
とはいえ、これはあくまで有志が集計したデータであり、事実と相違している可能性は当然あるのだから、ただの慰めにしかならないのだが…。
そしてこの事が、今の琴歌の前回登場からのブランクの異様な長さに対する不満の大きな要因となっており、俺の感情をぐちゃぐちゃにしているのだ。
2年連続である程度の結果を出しての
ブランク2年超
不満の理由は他にもある。
去年の10月中旬の恒常ガシャと11月頭の限定ガシャで、声なし2周目としてマキノ、つかさが登場した。
2人とも琴歌がSSR化した年の2017年にSSRになっていた。衣装のクオリティも高く、声なしSSRの中では恐らく人気があった2人が再び登場した形だった。
これに対して琴歌界隈は大いに期待し、盛り上がった。
理由は今言った通り、琴歌がSSRになったのと同じ年にSSR化したアイドルが2周目を与えたれたということや前回登場から考えてそろそろ何かしら供給があってもおかしくないこと、総選挙で初めて結果を出せたので運営がそれを汲んでくれるのではという期待があったといったところだ。
また、これはあくまで個人的なことになるが、琴歌とつかさは1周目が恒常の割に限定と引けをとらないドレス衣装で、スキルもオールラウンドで使いやすく、琴歌が9月、つかさが12月登場で遠くない時期にSSRになっていたのもあって重なって見えたというのもあった。
それからは月末ガシャの度に琴歌が出るのを期待した。しかし来ることは無かった。
SRですら出番が与えられず、このままでは空白期間が2年経ってしまうという恐れをVAが終わった辺りから本気で考えだした。
そしてそれは現実となり、今もブランク日数を更新し続けている。
「さすがにそろそろ出るだろう」
「総選挙で結果出したこともあるし」
「今年どれだけ課金したと思ってるんだ」
こう言った思いが無慈悲に踏みにじられた気分だった。
ガシャ更新の度に愚痴ツイートが増え、過激化し、遂には同担のPから諌められた。
公式の放置も酷いが、自分が琴歌への思い入れを強くし過ぎ、期待し過ぎてしまったために、いつしか気持ちが歪んでしまった結果としか言えない。
これに関しては正直、界隈が何の根拠もなしに自惚れとも取れる期待をしたことと、その空気に当てられた自分があまりに愚かであったと思う。
あの時の空気感は思い起こすにつけ恨めしくすらある。
それで俺はP活、つまり琴歌の魅力を少しでも伝えるために自分で少し絵を描いてみたり、MVスクショを撮って投稿したりするのを今は一旦やめている。
元々これらの行動はVAで最良の結果を出せなかった悔しさをエネルギーとして来年に向けて今から行動しないと間に合わないという思いからやってきたことで、結構な気力と体力を消費しつつも琴歌のためにとなんとかやってきたのだけど、今回のことで無理やりにでも捻り出す力を失ってしまった。
とはいえ琴歌が嫌いになったわけでも、ボイスを諦めたわけでもないので、イラストを投稿しているツイートがあったらRTいいねはしてるし、好きだという気持ちを吐露したりはしている。
ただ、能動的で生産的な行動をする気力が、今は引き裂かれてしまっている。
ここでちょっと視点を変える。
俺は担当アイドルが複数人おり、その中に声が付いている子も何人かいて、今1番好きで情熱を燃やしているのは関裕美だ。
彼女は2017年の総選挙でボイスを勝ち取ってから、楽曲イベントにコンスタントに参加し、ありがたいことに素敵なソロ曲も貰え、中の人もリアルライブに沢山出演してくれて、彼女の担当Pとしては充実したプロデュースをさせていただいている。
関裕美Pとしてのシンデレラガールズというコンテンツ、デレステのプレイは非常に楽しく心が豊かになる。
だからこそ、琴歌Pとしては飢え渇き、満たされない思いがより強くなり、歪んだ感情が湧き上がるという面がある。
声付きを担当することと、声なしを担当すること。
全く立場が違う。
同時に2つの立場に身を置いているからこそ担当同士を比較し、一方で恵まれてると感じつつ同時に辛くも感じ、複雑な気持ちになってしまっている。
声なし担当への思いが歪に膨張すればするほど、いずれ声なし担当だけではなくコンテンツ自体も嫌いになってしまうのでは…そういう恐れがあるのも今琴歌のP活を控えている理由の1つと言える。
俺はシンデレラガールズというコンテンツは様々な歪みを内包してはいるが魅力的なアイドル、楽曲が多く、嫌いになりたくはない。
嫌いになりたくないと言えば
今年VAでボイスを勝ち取った3人の内あかりは一昨年から新アイドルが登場していった際、他のアイドルがクセが強いのもあって比較的正統派なあかりはかなり好感度が高く、声が聴いてみたいと思った。
つかさに関しては推しているアイドルの1人である。
しかしVAの結果発表を見た際俺は彼女達を素直に祝福してやれなかった。
むしろ湧き上がった感情は
嫉妬、羨望
これだった。
担当、推しアイドルが複数人いる方なら共感してくれる方もいるかもしれないが、一口に「担当」と言っても好きの度合いやプロデュースの熱量には順位、差があったりすると思う。
あかりに関しては担当ではなくなんとなく好きで声を聴いてみたいという程度のものだったし、つかさに関しては顔が好みだから結構好きだというスタートだった。
もちろんつかさにも声がついてほしい気持ちはあった。琴歌とつかさはモバマスでグラナート・クイーン、エグゼクティブクラスという複数のユニットを組んでおり、2人に声が付いたらそれがデレステで楽曲イベントとして実現するのではという期待もあった。理想だけ言うなら、2人に同時に声が付いてほしいと願ってすらいた。しかしVAは蓋を開けてみたら苛烈さを極め、2人とも応援するということは考えられず、あくまで最優先で声を付けたいアイドルは俺にとっては琴歌でありそれに全力を注いだ。そしてそれが叶わなかった悔しさがあったし、つかさは総選挙で1度も圏内入りをしてなかった中でVA3位に入ってボイス付きアイドルとして急に遠い存在になってしまったと思った。どうしてここまで差がついてしまったのかという気持ちになった。
言わば「置いていかれた」という気持ちになったのだ。
Twitterでつかさ担当Pもそれなりにフォローしているので、喜ぶPたちのツイートを見て、よりそう思った。羨ましいと心の底から思った。今でもそう思っている。
それらのツイートを見るにつけ、来年の総選挙でこそ琴歌のボイスを勝ち取り、今度はこちらが大喜びをしたいと思ってしまう。
そしてだからこそ、今の琴歌の状況は危機的だと思う。
恐らくこれからもスローペースではあるだろうけど声なし2周目はやってくると思う。そこで琴歌が選ばれるのか。
デレステの楽曲イベントで遂に声なしアイドルもコミュに参加することになった。そこで琴歌が選ばれることはあるのか。
企業とのコラボ企画で声なしアイドルが起用され、話題になることが度々ある。そこで琴歌が選ばれることはあるのか。今の放置状態が続けばどんどん差をあけられる。
昔からシンデレラガールズというコンテンツは運営の匙加減で優遇されるアイドルと冷遇されるアイドルがおり、それはプロデューサー如きではどうにも変えることはできない。
最終的には運営の采配に支配される。
結局のところ、公式の供給に勝る支援はないのだから。
桐生つかさがVAで3位になったのも、去年2周目限定SSRというどでかい追い風があり、それで活気を得たつかさP達が上手く立ち回ったから成し得たことだ。
P達の力量、活動の熱量と公式から与えられる供給という武器。2つ揃って初めて戦える。どちらかだけでは足りないのだ。
もし来年の総選挙までに琴歌に大きな供給がなく今の放置状態が続くのなら、それがある意味「答え」なのだろう。
そうならないように俺は願うことしかできない。
そして大きな供給があったとしても、厳しい戦いは免れない。
今年のVAのような過酷な戦いをあと2年も3年も続けられる気がしないし、続けようものなら本気でコンテンツへの愛が自分から失われてしまう気がする。
来年が、俺が声を付けるための戦う最後の総選挙になると思う。
こんな感情を抱くようになるくらいなら、最初からVAなんて無ければ良かった。通常の総選挙が例年通り開催され、今年も少し前進出来た、また来年に向けて頑張ろうで終えたかった。
VAが俺にもたらした物は、ただの敗北感と喪失感だった。
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