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報復の街をあとに ペドロ12歳の旅立ち【ネタバレ注意】

ペドロと友人ジョニーはスラムの少年に銃で脅されるも、反撃する。しかしそれがきっかけでスラムの少年に致命傷を与えてしまう。スラムの報復を恐れた父親はペドロと街を抜け出す。父の思いはペドロには伝わらず、何度も逃亡先からもとの町へ引き返そうとする。ついに父親の隙をついて町に戻ったペドロはジョニーの母親に会う。ジョニーの母から「ジョニーはお前の身代わりに死んだ」と伝えられ、追い出される。追いかけてきた父が見たのは呆然とするペドロ。その後決心したようにペドロは「ここから出よう」と自ら父に切り出した。そして逃亡の日々が再び始まる…

…といったところか。舞台はベネズエラ。世界屈指の治安の悪さを誇る国だ。なんというかもう、治安悪スギィ!小学生くらいの年の子供たちが女とヤッただのなんだのを自慢し合い、どこから手に入れたのか銃を持っているような環境だ。その分、日本の子供たちに比べると苦労も多いのだろう、年の割にひどく老けて見えた。

父親はどこか控えめな性格らしく、基本的に他人に攻撃的な姿勢を見せることはない。が、息子のペドロは喧嘩っ早く、頑固なところがある。プライドも高い。そのせいなのか、無鉄砲というか命知らずな行動が目立つ。よく死ななかったものだ。ペドロの友人ジョニーの母親も優しい人だった。息子が身代わりにされたにも関わらず、家を訪ねてきたペドロを静かに追い返すだけだった。内心憎くてたまらないだろうに。

正直、エンディングは「え、ここで終わり?」と思ってしまったのだが、明確なオチがないほうがリアリティがあっていいのかもしれない。

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