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雑草、あるいは無限の宇宙

それをありきたりな緑色の草だという人もいる

それを食べられない役立たずの草だという人もいる

それを自然科学的結合の産物に過ぎないという人もいる

それを数学的遺伝子の集合体に過ぎないという人もいる

それをお金を産み出す魔法の草だという人もいる

それを夢の世界へいける魔法の草だという人もいる

それを芸術的で美しい価値のある草だという人もいる

それを恋人と一緒にむしった思い出の草だという人もいる

それを戦争が始まる凶兆の草だという人もいる

それを皆を笑わせる娯楽の草だという人もいる

それを小さな昆虫たちの小さな隠れ家だという人もいる

それを無限に広がる宇宙の発露だという人もいる

それを絶え間なく流れる音楽のひとつの調べだという人もいる


いろんな人がその草に対して評価を下す

それ以上に多くの人はその草が存在することすら知らない

そんな人々の評価や思惑とは関係なく

雑草はその生命をその緑色に爆発させている


意味など考えず

目的や理由もなく

だからこそ自由に

だからこそ無限に

だからこそ永遠に

力強く、その存在すべてを使い自らの歌を歌う

上手いとか下手とか気にしない

役に立つとか役に立たないとか気にしない

明日があるとか昨日があったとか気にしない


この瞬間に生命のすべてを燃やし

燃やし尽くしたら枯れて死ぬ

だからこそ雑草は何にも負けず力強く、

だからこそすべてを超越して微笑むことが出来る


そんな雑草に私はなりたい

そんな雑草に私はなりたい

そんな雑草に私はなりたい

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