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誄歌

祈りとは 他者への想いを願い込めること。

なぜ人は祈るのだろうか、
祈りは誰に届くのだろうか、
届けたい人へと 届いているのだろうか。

届かなくても祈り続ける事を
赦すのが 神という存在なのだろうか。

祈りは何処かへと続いているように思う。
巡り巡って 見えない誰かの元へと。

目に見えない物を 形に残らない物を
見つめ続ける。
決して目は逸らさない。逸らしてはいけない。
逸らす事は 祈りへの冒涜である。

命はどこへと向かうのだろう。
それは 命を終えた者にしか分かり得ない。
残された命は 微かな痕跡から読み取ろうと
想像する。
その想像が 新たな命へと受け継がれていく。

忙しなく時間は進むが、
時間は 全ての生命 に対して等しく平等である。
1秒は 1秒であり、24時間は24時間であり、
決して揺らぐ事の無い 概念 と 共存して
生きていく。

この祈りは届くだろうか。
届かなくてもいい、時間に逆らって何度でも
逢いに行く。
それを 祈りと呼び続ける。

過去も未来も
等しく 静かな夜を過ごせますように。

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