脆くて不確かな奇跡
なぜだろう。
終盤に差しかかり、急に涙が止まらなくなった。
なぜだろう。分からない。
私はこの小説の主人公と自分を重ねてしまうような人生は送ってきていない。
ただただ、人と人の繋がりがいかに脆く、不確かなものであるのか、そしてその繋がりが生まれることの奇跡に悲しくもなり感動もした。
心がかき乱されてなぜか涙が止まらないのだ。
父がよく言っていた言葉を思い出す。
「結局、人はみんな孤独やねん。」
その通りだと思う。
人に依存してしまうほど不安定なことはない。
もちろん、人間関係の全てが希薄だと言いたいのではない。
ただ、奇跡の連続で出会う人と人の繋がりは、時に残酷なほどに脆いということ。
これを分かった上で、自分1人で歩くちからを養っていけば、本当の意味で誰かと支え合っていけるのかな。
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