サブスクリプション型商品でビジネスインフラの価値が高まっている

こちらはランサーズアドベントカレンダー2021 8日目の記事です。

マイナーな「ビジネスインフラエンジニア」


どうも。ビジネスインフラエンジニアの土屋です。ビジネスインフラエンジニア、馴染みがないですよね。当然です。僕たちがそう呼んでいるだけなんです。
マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセス、経理・会計、企画といった事業に関わるビジネス職のみなさんが社内で利用するシステムをビジネスインフラと呼んでいます。このビジネスインフラを構築しているエンジニアを指します。
情シスともちがう、社内SEともちがう、事業に寄り添った業務システムを作っているエンジニア、これをなんと呼ぶか、市場でも定着していないようなのでビジネスインフラエンジニアと名乗っています。でも名前が定まっていないだけで各企業にいらっしゃるんじゃないでしょうか。マイナーなのだけどとっても大事。いぶし銀みたいなビジネスインフラエンジニアについてちょっとでも興味を持って頂けたら幸いです。

自分はSIer時代からずーっと業務システムを作り続けてきました。20年くらいやっていて今が一番ビジネスインフラの需要の高い時期なんじゃないかと考えています。コロナ禍による業務システムのリモート化やバズワード化しているDXもその一端ですが今回はサブスクリプション商品について深堀りしていきます。

プロダクト型からサブスクリプション型の時代

「音楽CD 1枚1,000円」「英会話レッスン1回5,000円」といったモノやサービスを買い切りのプロダクト型から「音楽配信聴き放題 1,500円/月」「英会話レッスン受け放題 15,000円」みたいなサブスクリプション型に移り変わってきました。購入者視点の「初期費用が無い」「いろんなコンテンツに出会える」「所有する時代ではない」みたいなところが先行してしまいますが、売る側の「安定した継続的な売上が見込める」「データ活用できる」みたいなメリットも相まって広がっているのだと思います。

背景や動向についてはいろいろ記事があるのでそれをみて頂くと納得感あると思います。

プロダクト型からサブスクリプション型の商品に切り替えていく中で業務フロー見直しが発生し、結果としてビジネスインフラエンジニアの出番になります。

サブスクリプション商品はとにかく複雑

プロダクト型「りんご1個200円」からサブスクリプション型「りんごを定期的にお届け3,000円/月」になっただけで一気に複雑度が増します。

料金体系の複雑さ

「りんごを定期的にお届け」商品を例に料金体系のパターンについて触れてみます。

■ 基本料金
基本料金3,000円でりんごを20個お届けします
■ 従量制オプション
21個目から追加料金200円が発生します
■ 段階従量制オプション
21個から30個までは200円だけど31個から40個は180円で計算する。41個から50個は170円で…。
■ オプション上限
りんご100個以上は一定料金のまま据え置きします
■ 一時課金オプション
りんごマイスターによるコンサルティング10,000円というオプションもあります
■ 基本料金 初月日割(初月割引 or 初月無料の場合も)
12/08にサービス加入したら日割 3,000円 / 31日 * 8日 = 774円

セールスやカスタマーサクセスのメンバー向けに、顧客と加入商品がわかる管理画面を提供しなくてはなりません。顧客に提示する見積書、申込書、請求書などの帳票でも上記を表現する必要も出てきます。商品をしっかり理解した上で実装する必要が出てきます。場合によっては考慮の抜けている部分について言及しないといけないケースも発生します。

支払い方法の複雑さ

「りんごを定期的にお届け3,000円/月」だけど年払したら34,000円でちょっぴりお得!みたいなパターンもありますよね。サブスクリプションは支払タイミングも複雑さが増します。

■ 完全月次払
毎月利用した分を次月に支払う
■ 基本料金一括先払 + 従量課金月次払
基本料金(34,000円)を最初に一括払いする。ただし従量課金部分は毎月払う。

一括払は、請求・入金が1度ですが、売上は毎月発生することになります。タイミングがずれることを考慮した経理・会計構築が必要になります。

ビジネスインフラエンジニアの時代

1円のミスも許されないオカネの考慮をしながらサブスクリプション商品を管理し、社内のみんなが気持ちよく動けるように業務フローを構築していく。なかなかカンタンではないイメージ伝わりましたでしょうか。こんなマイナーでカオスなビジネスインフラエンジニアですが インフラエンジニア、フロントエンジニア、サーバーサイドエンジニアと同様に確実に需要上がっていることを肌で感じています。僕と同じように「くっくっく。面白くなってきたぜ」という方はぜひ一度以下を覗いてみてください。

ランサーズアドベントカレンダー2021、明日は金澤さんです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?