存在条件について

こんにちはたっくです。多くの人が集中的に対策しにくい存在条件について今回はまとめようと思います。皆さんの勉強の一助になれば幸いです。では行きましょう。

1.はじめに

存在の問題は大別すると2種類の形態があって一つは存在することを示す問題、そしてもう一つは存在するということが条件組み込まれる場合の2通りです。前者はもうどこかの掌握にて解説しているのでもう解説はしないと思いますが後者は出題頻度がまあまあ低いかつ対策する機会がなくてその場で闇雲に解くしかないって人も多いと思いますので今回は存在条件のよくやる手法と考え方についてアプローチしていきたいと思います。最後まで気楽に読んでいただけると嬉しいです。

存在条件.1  方程式としてみる

ある文字が存在する時〜と見る時この条件はその文字が含まれる等式をその文字についての方程式と見ることで条件を処理しやすい形に変形することができます。例えば

【例題】
方程式 x^2+(a+2)x−a+1=0 が−2<x<0の範囲に少なくとも1つの実数解をもつような定数aの値の範囲を求めよ。

ネット

きっと受験数学を勉強した人であるならばはじめの一週間以内には出会う最初のボス、解の配置問題。この手の問題は実は存在条件の一例なんですね。この問題を解釈すると、この等式を満たすような-2<x<0を動く実数xが存在するとき定数aの範囲には制約がつくからそれを求めろ。そう言っているわけですね。これが文字の存在条件を文字の解の存在条件として見るということです。
実際にこの等式を満たすような実数xが存在すると与えられていれば判別式の条件式にすり替えられたり、xに指定範囲がついていたらそれは解の存在条件で潰せば良いと思います。この手法は文字について2次以下であれば超強力な手法なので積極的に使うことをお勧めします。

存在条件2.図形の交点としてみる。

これも超頻出に出てくる見方ですね。主にx,yの2変数の存在条件を考えるときに主流ですね。勘のいい人はとっくに気づいているかもしれませんが2変数の条件は一般に領域を導入すると見通しが良くなることがあるんですね。その為に2変数の存在条件でも領域を導入して交点を持つことで議論をしたい、そんなモチベとなっています。では早速まずは2変数の存在条件について考えていきましょう。

実数x,yは2x^2+y^2=1を満たしながら動くとする。このとき4x+yが取り得る値域を求めよ

自作問題

誰もが見たことのある線形計画法の典型ですね。要するに4x+y=zとすればこの式は直線を表すので上下に動かして求める的なやつですね。しかしこれもよくよく考えてみると本質は存在条件なんですね。これも解釈をちょっと変えてみると2x^2+y^2=1かつ4x+y=zを満たすx,yが存在するzの範囲がzの値域と言えそうです。(zは定数)
よってここで2変数の存在条件を考えるのですがもうお分かりの通りここで線形計画法、即ち「図形の交点が存在する」という手法を使います。図形の交点が存在する⇔実数x,yが存在するということが言えるのでこれにて条件は処理でき無事問題は解決できそうです。

1変数の存在条件を図形の交点として見る

先ほど1変数の存在条件は解として扱うと述べましたが、実は上手いやり方をすると図形の交点としても見ることができるんですね。例題を出しましょう。

【例題】
aを定数とする。xについての方程式5x^4+4x^3+3x^2+2x+1=aが4つ実数解を持つ時aの範囲を求めよ。

適当に作った

まず種明かしするとこの手法定数分離と呼ばれていて受験生にとても愛されている画期的な方法なんですがこれも存在条件と組み合わせるとかなり見通しが良くなります。まずいつも通り問題文をじっと解釈をしましょう。aが定数だから、aの値によって状況が変わりそうだな。恐らくこの方程式が4つ実数解を持つのはaによって変わるらしい。だからこの4つ実数解を持つという条件を処理する際に出てきた条件がaの値域なんだろうな。ということになります。この方程式の解はy=5x^4+4x^3+3x^2+2x+1とy=aのグラフの交点と一致する。即ち解は図形の交点となり、図形的に交点を4つ持つことで存在条件を処理できたことになります。んん〜気持ちが良い。

2変数存在条件のその他のパターン

前に述べたことが存在条件の全ての基本です。なのでここからはこの基礎を会得した上で他の技能と合わせることで様々な問題に当たっていくだけです。ここではいろいろな存在条件の問題を紹介しようと思います。

対称式と存在条件

x^2+xy+y^2=8,x^2-xy+y^2=2kを共に満たす実数x,yが存在するような実数kの範囲を求めよ。

松山大学

全称条件と存在条件

x,y,zは0≦x≦1,0≦y≦1,2≦z≦3を満たしながら変化する。w=(z-y)/(z-x)とおくときzのどんな値に対してもw=kを満たすx,yが存在するようなkの最大値を求めよ。(難)

不明

変数変換と存在条件

x^2+xy+y^2=8,x^2-xy+y^2=2kを共に満たす実数x,yが存在するような実数kの範囲を求めよ。

松山大学

実数の平方数は0以上

x^2+6x+y^2+8y=k^2-6kを満たすような実数x,yが存在するような実数kの範囲を求めよ。

自作

こんな感じですかね、これらがポンポン解けたら存在条件に対して苦手意識はもう大丈夫だと思います!それではまた〜〜〜〜〜〜

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