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TomoPoetry、水晶の頰。

それは空から切り出された
生きてはいない
金属音と槌音
あかい記憶とあおい想像に
あなたは言葉の鑿を当てる
どこかに意味の臍がある
水着の隙間で
紙魚に潰されて
祈祷のあいまの沈黙に
生まれる価値と
死にゆく道がある

あふれ出てくる緑の芽
踏み砕かれる眼
誰が通りすぎるのか
足音 あるいは
サッカーボールが描く円弧
料理が焦げついている
箸の脚
棺の身体
炭鋏の腕
中華鍋に顔
そこには過去とロココ調の巫女

箸をカラカラいわせて一世紀は生きれる
しかし もうパーティーは終わる時刻だ

誰が食べたのか
あなたではない
あおい人間ではない
部屋を出ていった群れではない
たしかな過去と
すでに過去になったような未来
次から次へと
千切りになって
ひとつの味に味付けされ
大時計のガラスに置かれる
燃える辛さの赤い砂
凍る鋭さの銀の
足裏
それはあなただ

宇宙から
高温の星とスープがこぼれる
さまざまな重さの音が
流れる夜
あなたは
始まりも終わりもない時間の輪を
いくつも流す
ひとつひとつが
そこに存在しないものに共鳴する
ガラスの器ように
錆びた船底のように

あなたとすれ違う時
黙祷をするのは
あなたが忘れたあなた
伽藍をかき回す風
うつむいた下連雀
丸い磨かれた顔で
あなたは歩く
罅のはしる
あおい足跡を残す
同じ足跡を
踏みたどりながら

あなたの顔の内側は
誰も見ることはできない
ひとが見ることはできない
あなたが砂になるまで

いつか
あなたからこぼれるだろう
誰も見ることができないものが
頰を水晶にしながら
あなたは
さらさらと足から
青い砂になる

今朝
わたしはあなたの足跡を
たどりながら
一歩一歩
その深さと形を
確かめている

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