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子供抱くすがたにただ泣けたはなし。

おつまよです。3月に振り回されているまつもとです。3月に入ってから、会社を辞める報告を聞いたり、新年度への不安からなのか不眠症に悩んでいる話を聞いたり、何も変わらない私の周りは、とても目まぐるしく変化している。そんな時期ねえ。私自身も異動あるのか?たぶん?まだ未来が見えない。私は4/1、どこに居るのでしょう?

この前、福岡で出会った大好きなお姉さんと旦那さんと生後3ヶ月の赤ちゃんに会った。赤ちゃんに会うのは初めて。産後そのお姉さんに会うのも初めて。昼下がりのカフェで、赤ちゃんを抱くお姉さんを見てなんだか自然と涙が流れた。

お姉さんとは、福岡にきてすぐ、前任地の新潟の知り合いを通じて出会った。これまたほんとに縁。年上の女の人って、とゆうか女友達ってあまりうまくできた試しがない私ですが、大人になって、なんて言ったらいいのかな、友達なんてものじゃなく、心の友ができた感じ。

2人で良くお酒を飲んだ。ほんとに飲んだ。大勢でも飲んだ。コンビニの前でも飲んだ。前任地の彼に別れを告げに行く前の日も飲んだ。あれだけ自由に、時間を気にせず、好きなだけ飲んで暮らしてた日々が今となっては、本当にかけがえないものだったことに気づく。

お姉さんからは、ほんとにたくさん話を聞いた。酔っぱらって、国体通りという大通りで寝たまま動けなくてホストのお兄さんが水もってきてくれた話、これまた酔っぱらって後輩に床に落ちたしゃぶしゃぶのお肉を食べさせていた話。バリバリ働きながらも悩み、闘いながら生きる彼女が大好きだった。頼んだものと違うものがでてきた時に、しっかり怒れるところも好きだった。

愛に生きていたし、母性にもあふれる彼女は、誰の子でもいいから子供が欲しい、と言っていたこともあった。(当時はちょっとおかしくなってたネ)

そんな彼女と飲む時に、いつしかこれまた素敵な男性も一緒に来るようになった。本当に人が良い彼で、私と彼女の下世話な話に、彼はいつも困っていた。

ある時、彼女と彼とカフェに入ったことがあった。すると、頼んだものと違うコーヒーが出てきた。その時も彼女は怒っていた。店員に文句を言いたいという彼女に彼は、自分では頼まない物を飲めるのもそれはそれでいいかもよ?と言った。彼女もそうだね。と言った。ああ、どんな人と過ごすかで人は変わるんだなあ、なんてことを感じたりして。

そうこうしているうちに、あれやあれやと彼女は彼と結婚し、私、彼女が妊婦さんになっている夢見たよーとか言っていたら妊娠していて、尿漏れに悩んでるかと思ったら出産していて。ちゃんと愛する人との子供で良かったし(これは本当に良かった!)、母親になり、今、子供を目の前で抱いている。

会う時間は太陽が出ている時間になった。会う場所はカフェになった。飲み物はソフトドリンクになった。命がひとつ増えた。変わったことがたくさんある。

お酒は今は飲みたくならない、と話す私の目の前に居る彼女は紛れもなく彼女であることに変わりはないのだけど、やっぱり3年前の彼女とは違う。それは私も同じだし、そして、何よりも私と彼女の関係性も3年前とは違うのだ。

私は、仕事において福岡に来た3年で、成長という成長ができた気がしない。でも、かけがえのない人との出会いがあったし、築いてきた時間がそこにはあって。たかが3年、されど3年。1人の女性が幸せになって、家族をつくり、命を抱くその姿が、感慨深く、なんだか泣けてしまった。幸せになってくれてありがとう。

旦那さんと彼女と赤ちゃんと私。同じ時間にひとつの空間にいることを胸に焼き付けた。写真を撮ろう、という言葉が出そうになったけど、写真を撮ることは、なんだか安っぽくなる気がしてやめた。目に、心に、忘れないように刻むことに、ただただ神経を注いだ。

カフェから家までは歩いて帰ることにした。まだ太陽が出ていた。身体にアルコールを感じることもない。帰り道にふと携帯を見ると、母親から、兄の第2子が産まれたよ、と連絡が来ていた。おお、なんていい日。そして、着実にみんな人生進めてるなー。くうー。

私は右手の手のひらを開いてみたけど、そこには何もなかった。

以上、まる。

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