"COPY BOY" ぼくのクローンは小学生⑳【記憶の図書館】
ワケあって、大学生の僕はクローンと暮らしている。ヤツは小学2年生。8歳の子どもだ。
顔は、幼い頃の僕と全く同じ。ジャンケンすると決着がつかない。
なんで、こんなことになったのか。よかったら、そのワケを聞いてほしい。
(※第1話へ)
<秋、第20話>
「兄ィ、ぼくサルノスケきらい。」
2Bの鉛筆でイカの頭の尖った部分を描きながら、唇を尖らせチビが言った。
日本海の幸に恵まれた山陰のとある港の町役場が、観光誘致のため行ったゆるキャラデザイン募集に応募しようと2人で考えていた