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若い時の大失恋

 24歳の時、大失恋をしました。看護学校一年生から付き合った3歳年上の人でした。地域医療研究会というサークルで知り合いました。その人はお酒、タバコ、読書が好きでボート部に入っていました。あまりおしゃべりではありませんでした。卒業のタイミングが重なりその人は就職、自分は助産師学校に進学しました。相手が京都に就職するということで自分も京都の学校を受験し、一年ほど京都で学生生活を送りました。

 助産師学校は一年間で終わり、どうするか考えた時私は地元の群馬に戻ることを決めました。相手は静岡に移動となり遠距離となりました。そこまでついていく決め手はなかったことと、自分でやりたい事と勤め先は自分の意思で決めたかったからです。
 相手は忙しかったのでたまには新幹線で会いに行くなどして一年半ほど付き合いは続きました。

 まあ、こちらが未熟で気が付かなかったということもありますが、人との関係性においては色々な事が起きます。その人には新しいお相手が実はいた様でした。

 こちらにしてみれば突然終わった様な恋愛で、当時はとても納得のいくことではありませんでしたが、相手の心が既に離れているのであれば受け入れるしかありません。後で友達から、急にその人が結婚したと聞いた時はなるほどそういうことか、と腑に落ちたものです。

 相手は結婚して幸せに暮らしているという事が無性に悔しくも感じ、お酒を飲んでは怒りと悔しさ、寂しさを紛らわせようと暫くのたうち回りました。加藤諦三さんの本なども読みまくり、自分の何がダメだったのか考えたり。写経をしてみたり。お恥ずかしい限りですがそれが実際の本当の私の現状でした。仕事に行く事で何とか人として生きていた様な時期です。

 どのくらい経ってからか忘れましたが、過去を振り返りその人に対してではありませんが、自分の行いの過ちに気づき自らの行動を深く反省する様なときがありました。

 3年ほど怒りと恨み、虚しさで心に大きな穴が空いた様な毎日を仕事に没頭して埋め合わせる様な生活でした。今にしてみたらその時の仕事の経験が大分役に立っていると感じます。一人で映画や食事、スノーボードなどもやってみたりしました。又、声をかけてもらった集まりに出かけてみたり。

 今は親になり、子供も成人しましたので同じ様な事が時に起こりますが、その大失恋の経験から人の苦しい気持ちも多少はわかる様になりましたのでちょっとは役には立っていると感じます。その人があの時離れて行ってくれたお陰で夫と結婚する事ができましたので、あれでよかったのだと思います。色々な経験を体験させてくれてありがとうと言いたいです。

 生きていると色々な事が起こりますが本当に無駄なことは何一つないのだ、という風に感じています。又、当時そんなボロボロに荒んでいたの私の話を親身に聞いてくれた先輩助産師の田村さん、本当にありがとうございます。🙇

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