FF8-2 二次創作

時間圧縮魔法はアルティミシアが死ぬ事によって中断された。スコール達はそれぞれが求める時代へと帰り、ハッピーエンドな束の間を得られる。そのような時間軸が形成されようとしていた。だが時間圧縮魔法は全ての時間軸を統合し圧縮するシステムである。まだ死んでない時間軸のアルティミシアにおいても、未来にて死ぬアルティミシアと統合される現象がある。つまりその時間軸のアルティミシアは未来にて負ける自分と融合(死にゆく自身を理解)し、スコール達とは闘わずに逃げる選択肢を選べる。

時間圧縮魔法はそれを発動した者の意が占有される。スコール達が作り出すはずだったハッピーエンドの世界はあくまでも可能性の一つ。エンディングを迎えた世界は幻想、虚構となる。

とはいえ時間圧縮された一つの世界においてはアルティミシアでさえ全ての時間と統合されてしまう。アルティミシア自身が生まれる前の時間軸の世界【アルティミシアが存在していない0世界(胎児の頃や卵子の頃、それ以前の無】とも統合され、アルティミシアの存在性すらも否定される。
時間圧縮の果てにある現象とは、宇宙が生み出される遥か昔とすら統合されいき、全てが無に帰ること。

全てが無になるとはいえ、無の中に微かな影響力を持ちアルティミシアは存在する。宇宙創世100億年分、その中で魔女の一生分の小さな影響力にてアルティミシアは存在している。
世界に対して実質何も影響を与えられないという、そんな退屈な世界にて不死であるはアルティミシアは永遠の退屈地獄を体験する。

そんな地獄を体験するという遥か未来のアルティミシアすらも時間圧縮魔法を発動する前の時間軸(アルティミシア)と統合される。
未来にて後悔する事を知った状態のアルティミシアは時間圧縮魔法を発動しない。

【時間圧縮魔法を発動する世界】と【時間圧縮魔法を発動しなかった世界】とが統合される。
過去の歴史が現在、未来を作るので、時間圧縮魔法を発動しなかった世界こそが優先される。

しかし、時間圧縮魔法が発動されなかった世界というのは【時間圧縮魔法を発動した世界】をアルティミシアが経験して後悔してこそであり、その世界が生まれる。
時間圧縮魔法を発動した世界についてはそうでない世界と統合しても薄まりきらない事象となっている。
時間圧縮魔法が展開された世界は混沌であり、確定された物事の状態が何一つない普遍的な世界


この物語はアルティミシアが過去に介入するのを諦めて引きこもりとなった頃の世界の話
スコールの視点においてはイデアがアルティミシアに操られる事なく、ガルバディアもドールに進軍しなかった世界線のお話。

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