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家を買うときにトレードオフ・スライダーを使った話

家を買う時に考慮したいことが多すぎた

2022年、おそらく人生で最大の買い物になるであろう家を買いました。興味は元々あったのですが、本気度はそこまで高くありませんでした。しかし、興味本位で内件に行き実際の物件を見つつ、不動産の方ともお話していく中で、購入する決意が固まりました。
何件か内件をしながらどのような家が欲しいのかイメージを膨らませていったのですが、考慮したいポイントが多すぎてしまい、途中我々に買う家は何も無いのではないかと絶望するところまで来てしまいました…。

トレードオフ・スライダーを使ってみた

考慮したいポイントは夫婦間でそれぞれ浮かんでいたのですが、明示的にリストアップしていないことに気づきました。また、何を最も優先したいのかが明確でないことにも気づきました。
そこでふと頭に浮かんだのが「トレードオフ・スライダー」です。
アジャイルでの開発立ち上げ時にプロジェクトの方向性などについてチーム内の認識を合わせるために使われる「インセプションデッキ」の中でも登場してくるものです。
「トレードオフ・スライダー」は物事を進める上で必要な要素をピックアップし、何か判断が迫られたときにどの要素を優先していくかの指標を定めたものです。
プロダクト開発においては良く↓のテンプレートが使われています。

引用元|https://github.com/agile-samurai-ja/support/tree/master/blank-inception-deck

このトレードオフ・スライダーをもとに家を購入するにあたっての指標を定めていくことにしました。
まず家の内装面と周辺環境面の2点で考慮したいポイントを夫婦で洗い出しました。
■ 内装面
・ パントリーがある
・ リビングが1階にある
・ ウォークインクローゼットがある
・ シューズクローゼットがある
・ リビングが18帖以上
■ 周辺環境面
・ 駅まで平坦な道
・ スーパーが近い
・ 駅まで近い
・ハザードマップ上問題がない

これらに対してどの順番に優先していきたいかを話し合って決めました。

実際に決めたものがこちら

最終的には内装面、周辺環境面をミックスした状態で優先度付けをしました。

その結果どうだったか?

トレードオフ・スライダーを作ったあとすぐに購入する家が決まりました(笑)
絶望的な状況がウソみたいにすぐ決めることができ自分でも驚きました。その要因として、やはり何を優先すべきかが可視化されたことで判断がしやすくなったことが大きかったです。それと同時に優先度の低いものは妥協できるものと判別できたり別の手段があるものと判断ができるようになったことも要因の一つとなりました。

優先度を可視化することはとても大事

今回の件を通じて分かったのは、トレードオフ・スライダーでも何でもいいので、優先度を可視化することが大事だということです。
仕事やプライベートに関わらず大小様々な判断を迫られる場面があると思います。そのときに頭の中で整理するのではなく、トレードオフ・スライダー等ツールを使って可視化することで判断をしやすくすることができます。これは個人の作業や物事における判断もそうですし、夫婦やチームといった複数人で合意形成を図ることの両方に使うことができます。
しばらくは大きい買い物はすることは無いと思いますが(というより思いたいですが)、今後は大小関わらず様々な場面で判断が必要な場面で優先度を可視化することを意識するきっかけになりました。

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