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私が通っていた調理師学校では、日本料理の実習でまず最初に取り組んだ料理が「だし巻き卵」でした。
普通の卵焼きとは異なり、だし汁で伸ばして焼くので柔らかく巻きにくい。
焦がさずに十分な高さを保ちながら焼き上げる必要があり、火加減、箸遣い、巻きなどの技術を練習するために適していることと、材料が安価であるために家で練習に取り組むにも都合が良いから最初の課題に選ばれるのだと思います。

家庭で手に入る材料で、だし巻き卵を作る場合は、以下の割合で作るとおいしくできます。

卵 3個 中位の大きさで卵1個あたり50ccです。
水 卵の量の半分 卵3個で150cc程度ですので75cc程度です。
  卵の大きさい応じて加減してください。
粉末の出汁のもと 適量 
塩 ひとつまみ
醤油 数滴 あまり入れると焦げやすくなります。

あとはいつもの卵焼きを焼く要領で焼いて行けば良いのですが、これを箸を使って巻いていくのが難しく、皆さん最初は苦戦されます。
当然、調理師学校を卒業する時には、皆さんできるようになっています。

あれから30年が経ち、時折作り続けています。
先日も、食欲がない家族のためにだし巻き卵を作りましたが、菜箸が30年前と変わらず使い続けていることに気がつきました。
調理師学校に通っている時より大分先が焦げて短くなっているのですが、この菜箸は、私が一人暮らしを始めた頃からずっと一緒だったことを思い出しました。

調理師学校の先生が、ちゃんと手入れをすれば、道具は長持ちすると教わっていましたが、その通りのようです。

今度、卵焼き器を買いに行こうかと思っています。
長く使い続けようと思います。

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