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GREGORIAN MODAL EAR TRAINING 3 ( Dorian 3 - G Dorian )


Dorian 3   G Dorian


G Dorian
による課題です。
これは、gを終止音(finalis)としたドリア旋法で、bに ♭ がつきます。
調号は使用していません。

実施方法

  • 上段 ガイド(ヒント)付きの楽譜

    • 空いている箇所を次の再生で聞き取るようにする。

    • 簡単に聞き取れる場合は見ないようにする。さらに、対声部も覚えるようにする。つまり、2声の記憶聴音として実施する。

  • 中段 音源の画面

    • 再生ボタン(三角)または"Listen in browser"をクリックする。

    • 再生している時、対声部の流れも同時によく意識する。

    • なるべく少ない回数での再生の後、上声を歌う。(音が大きく出せない場合は心の中で歌う。またはキーボード等で弾く、等)

    • 下に解答画面があるので見えないように気を付ける。(分かりにくい場合は、ちらっと見る。どうしても分からない場合はは全てを見て覚えるようにする)

  • 下段 解答

    • 解答の画面で確認し、歌唱する。

    • 全体を覚えるようにする。

10の課題がありますが、最後まで実施したら、また、最初から繰り返して下さい。
特に終止音(finalis)は、開始音としても使われているので記憶に残ると思います。

音律について 2

(中世までの音律)

11世紀ごろの修道士、グイド・ダレッツォ Guido d'Arezzoの著作、「ミクロログス」にモノコルド(一弦琴)の分割方法(調律法)が書かれています。これによると、弦を9分割、4分割して音の位置を決めています。

9分割した場合、全体の$${8/9}$$の位置が決まります。
弦全体とその$${8/9}$$の弦との音の振動数の比は逆比になるので、$${8/9}$$の長さの弦は$${9/8}$$高い振動数ということになります。
これで、全音が決まります。
これは純正律での大全音(第8倍音と第9倍音との値、 $${9/8}$$)と同じです。純正律ではこれとは別に、小全音(第8倍音と第10倍音との値 、$${10/9}$$)があります。
純正律ではこの大全音+小全音で、純正の長3度($${5/4}$$)になります。

改めて5度ずつの積み重ねで考えた場合、ド-ソ-レ場合、ド-レの比の値は
$${(3/2)^2=9/4}$$、単音程にするために分母に2を掛けると$${9/8}$$になります。

4分割するということは、全体の$${3/4}$$、$${1/2}$$が決まるということなので元の長さから完全4度$${(4/3)}$$、8度$${(2/1)}$$高い音が見出せることになります。

これらの操作から決まる音律はピタゴラス音律です。
ここには$${4:5}$$、$${5:6}$$の分割は示されていません。つまり純正の長、短3度は含まれていません。

現在でも、
弦楽器はチェロ、ヴィオラからヴァイオリンまで、
下から、-ソ-レ-ラ-と調弦されていますが、
もし、これを純正の5度で正確に調弦した場合、開放弦に関してはピタゴラス音律ということになります。

この - - - - が、単音程で長3度ですが、これはピタゴラス音律の長3度です。

ここで、問題となるのが、この長3度は純正の長3度とは大きくずれたものということです。

平均律、純正律、ピタゴラス音律の長3度を比較すると

ピタゴラス音律>平均律>純正律
となります。

改めて詳しく書いてみたいと思います。

(続く)

Dorian 3-1


Dorian 3-1 解答


Dorian 3-2


Dorian 3-2 解答


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